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ソフトバンク、AIでゴルフ選手名を推定
2025年8月4日 15:04
ソフトバンクは、競技中のゴルフ選手の名前をAIによる推定で映像に表示する技術を開発し、実証実験に成功した。6月末に開催された大会で運用した際の正解率は約72%で、100%を目指し技術改良を進める。ほかのゴルフトーナメントでの活用も検討中で、2025年度の商用化を目指す。
実証実験は女子プロゴルフトーナメント「アース・モンダミンカップ2025」にて、「ダイヤモンドボックス」来場者用の専用タブレットに専用アプリをインストールして実施された。専用タブレットでは従来から高画質のライブ配信の視聴や、好きなアングルを指定できるマルチアングル配信を視聴できたが、これにAIを使った選手名推定表示が加わった形。AIを用いることで、従来の人力の入力で課題だった必要人員数の多さや場所、コストの問題を解決、今回は3名体制で自動推定システムを運用した。
ゴルフ競技は、AIで人物を特定しようとしても、帽子やサングラスの着用や下を見る顔の向きなど、顔認識が難しいシーンが多いほか、ゼッケンがなく服装が日によって変わるなど、外観についても事前のデータで学習することが難しいという課題があった。
そこでソフトバンクは、当日にリアルタイム学習で判別する手法を採用。自動学習に加えて、1ホールと10ホールに用意したカメラで手動学習させる方法を組み合わせた。この内製AIは、人物検出、背景削除、選手判別、特徴量抽出、特徴データグルーピング、テキスト特徴抽出、高速類似度計算という7種類の既存AIモデルを組み合わせたもの。顔認識や事前データを用いない、当日のリアルタイム学習を用いる点が類似のサービスと異なるポイントで、ソフトバンクの優位点になるとしている。






