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アドビの動画生成「Firefly」動き再現度向上 縦長や16:9など指定可能に
2025年7月18日 20:00
アドビは17日、動画生成AIモデルの「Adobe Firefly Video Model」を強化し、モーションの再現度を向上したほか、高度なビデオコントロールを追加した。また、縦長(9:16)、ワイドスクリーン(16:9)、正方形(1:1)などの動画フォーマットを指定する機能を搭載するほか、テキストから効果音生成機能もベータ版として提供開始する。
Adobe Fireflyモデルが強化
新しいAdobe Firefly Video Modelではモーションの再現度が向上し、ビデオの生成がより自然になった。より滑らかなトランジションと被写体のリアル感を実現できるようになった。
また、AdobeのFirefly以外のAIモデルも追加可能となっている。すでにFireflyボードにRunwayの Gen-4 VideoとGoogle Veo3(Audioを含む)、動画生成にVeo 3(Audioを含む)が導入済みだが、近日中にTopazのImage、Video Upscalers、MoonvalleyのMareyがFireflyボードに追加される。
加えて、Fireflyボードで利用可能なLuma AIのRay2とPika 2.2が、動画生成機能に追加される予定。
縦長や16:9を指定可能に 「スタイル」対応
また、意図通りのビデオコンテンツの作成を可能にする機能を強化。モバイル用、パソコンやTV用、SNS用といったフォーマットに対応するため、縦横比を縦長(9:16)、ワイドスクリーン(16:9)、正方形(1:1)から選択可能になる。
「構成参照」にも対応し、参照動画をアップロードし、生成したい動画の説明を入力すると、Fireflyが参照元の画像の構図を動画に適用して、動画を生成する。これにより、シーンをまたいだ場合の視覚的な一貫性を維持したり、既存のコンテンツに新しいルックを適用して再利用したりしやすくなる。
また、アニメ、線画、2Dなど、プリセットから選択したルックを瞬時に適用できる「スタイルプリセット」に対応。コンセプトの提案、クリエイティブブリーフの作成、作品の仕上げなど、用途にあわせて動画を作れるようになる。キーフレーム画像の切り抜きにも対応する。
テキストから効果音生成も
「テキストから効果音生成」(ベータ版)と「音声から効果音生成」(ベータ版)にも対応。ライオンの咆哮や自然の環境音など、ビジュアルを補強するカスタムサウンドを簡単に作成でき、商用利用も可能としている。
簡単なテキストプロンプトだけで効果音を生成できるが、さらに細かくコントロールしたければ、自分の声の抑揚を使ってサウンドのタイミングや強さを調整することも可能。
また、「テキストからアバター生成」(ベータ版)を使えば、数回のクリックでアバターが台本テキストを読み上げる動画に変換できるという。
プロンプト(指示する文章)入力自体の改善もAIが行なう。「プロンプト強化」をAdobe Firefly web版の動画生成モジュールに導入し、プロンプト強化では、入力されたプロンプトをFireflyが分析し、クリエイティブな意図をよりよく理解できるようにする言葉を追加する。
これにより曖昧さを排除し、方向性が明確になるため、時間のかかる試行錯誤を減らし、制作に専念できるという。






