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ドコモ、電通と“シングルID”マーケティング強化
2025年6月16日 20:00
NTTドコモは、マーケティングソリューション領域の事業拡大を目的に、CARTA HOLDINGS(CARTA HD)の株式の公開買付けを実施し、その親会社の電通グループと3社で、業務資本提携契約を締結すると発表した。
公開買付けは、CARTA HD株式3,425,400株以上(所有割合13.54%)の取得が成立の条件で、普通株式と新株予約権が対象。スケジュールの詳細は決定次第明らかにされる。CARTA HD取締役会は公開買付けに賛同し、CARTA HDの株主と新株予約権者には公開買付けへの応募を推奨している。
ドコモは、CARTA HD株式の非公開化を目的とした一連の取引の一環として、今回の公開買付けを実施する。一連の取引完了後は、ドコモと電通グループでCARTA HD株式の全てを所有し、CARTA HDは両社の合弁会社になり、ドコモの連結子会社になる予定。
CARTA HDは、アドプラットフォームや運用型テレビ(効果を可視化したテレビCMサービス)などの広告プロダクトの開発力や、配信先メディアとの強固なリレーションに強みを持つ。今回の取り組みを通じて、ドコモが持つ顧客基盤データ・パートナーデータと、CARTA HDが持つメディアとのタッチポイントや広告配信運用のノウハウを組み合わせ、Single IDをベースとした、一気通貫での戦略・戦術立案、施策実行、効果検証とあらゆるメディアへの広告配信が可能になるとしている。dentsu Japanはまた、ドコモの全国の拠点ネットワークを活用し、日本各地で事業機会を拡張していく方針。
発表では、企業のマーケティングにおけるデータが分断され活用する際の構造的な課題になっていると指摘、ドコモが保有する一人ひとりのIDに紐づく大規模データを用いた、横断的にSingle IDで実行できる「Single ID Marketing」によって、企業のマーケティングを大きく進化させるとしている。
ドコモは今後、電通グループと共に「Single ID Marketing」で進化したマーケティングを提供し、社会全体のマーケティングDXをワンストップで支援していくとしている。