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Oliveを未来型スーパーアプリに パーソナル化する「AI-Olive」
2025年5月16日 08:20
三井住友カードは、個人向け金融サービス「Olive」の今後の展開として、「AI-Olive」の構想を発表した。15日のソフトバンクとの包括提携の中で、三井住友カードの社長執行役員 CEOの大西幸彦氏が紹介した。
包括提携では、OliveとPayPayのアプリ内での連携や、VポイントとPayPayポイントの相互交換、Oliveの“非金融”サービス強化に向けたソフトバンクのヘルスケアサービスの共同導入などを発表。その中で、「AIの本丸」として発表したのが「AI-Olive」だ。
ソフトバンクは三井住友カードにおけるAI化の推進で協力。コールセンターやキャッシュレスデータ分析、審査の高度化、バックオフィス、ファイナンスなどの領域のAI導入などに取り組む。特にコールセンターについては、ソフトバンク子会社のGen-AXが開発を進める、自律思考型AIサービスを導入。コールセンターの多くの問い合わせに対し、自律的にAIが音声で応答する仕組みを構築するなど、業務の様々な場面でAI化を進めていく。
そのAI活用の「本丸」と位置づけるのが「AI-Olive」構想。AIを駆使した未来型サービスとして、Oliveの進化の軸に据える。
大西社長は、「Oliveは金融・決済だけでなく幅広いサービスになっていく。多機能であるがゆえに、アプリの使いやすさが重要なポイントになる。AIを活用し、アプリのパーソナライズ、お客様ひとりひとりの欲しい情報、必要な機能をスムーズに使える環境を実現したい」とOliveにおけるAI推進の理由を説明する。
そのためにマネーフォワードとの提携により、Oliveの中で他行口座や他社カードの残高、利用履歴などを確認できる機能を開発中。Olive利用者の情報やサービス利用状況、資産状況などをAIが分析し、例えば預金が100万円を超えた場合、「住宅ローンの繰り上げ返済」「NISAに一括投資」「海外旅行」などの選択肢を提案。Olive上で、投資や旅行、保険など様々なサービスにつなげる方針で、「未来型のスーパーアプリにしていく」(大西社長)という。