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誤情報に接触した4人に1人が「拡散経験あり」 総務省がITリテラシー調査

総務省は5月13日、ICTリテラシーに関する実態調査「ICTリテラシー実態調査」の結果を公表した。調査期間は3月31日~4月2日。全国から15歳以上の男女2,820名を対象にインターネット上で実施した。

本調査は、偽・誤情報(デマ・フェイクニュース)の拡散実態やICTリテラシーに対する認識を把握する目的で行なわれたもの。2025年1月に開始された官民連携プロジェクト「DIGITAL POSITIVE ACTION」の一環として実施された。

調査によると、偽・誤情報に触れた人のうち25.5%がその情報を拡散していることが明らかになった。特に10代~30代の若年層で拡散率が高く、10代で45.9%、20代が47.2%、30代は50.9%と半数に達する。

偽・誤情報を何らかの形で拡散した人の割合

拡散理由のうち、27.1%と最多を占めるのが「情報が驚きの内容だったため」としている。拡散先については、「家族や友人など周囲の人へ対面の会話」が58.7%と最多。なお、拡散された誤情報のジャンルは「医療・健康」(62.6%)、「経済」(48.8%)、「災害」(39.3%)の順で多いことが判明した。

偽・誤情報の拡散理由
偽・誤情報の拡散手段(左)、拡散された偽・誤情報のジャンル(右)

また、過去に偽・誤情報を見聞きした人のうち、「正しい情報だと思う」または「おそらく正しいと思う」と回答した人は47.7%とおおよそ2人にひとりの割合。正誤判断の基準では「公的機関が情報源であること」が41.1%で最多となった。

偽・誤情報の真偽判断
ネット情報を「正しい」と判断する基準

ICTリテラシーに関しては、87.8%がその重要性を認識している一方で、「具体的な取り組みは行なっていない」との回答は75.3%に達した。取り組みを講じない理由に、「取り組み方が分からない」が50.9%と最多であった。また、「自分のICTリテラシーが高い」と感じている人は35.2%にとどまった。

ICTリテラシー向上に対する意識
自身のICTリテラシーが高いと思う(左)、ICTリテラシーの重要性に関する意識(右)
ICTリテラシー向上の取組の実態(上)、ICTリテラシー向上に向けた取組を行なっていない理由(下)