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西武鉄道、主要21駅でクレカのタッチ決済乗車 磁気乗車券は廃止へ

西武鉄道など6社は、クレジットカードのタッチ決済による乗車サービスの実証実験を12月16日から開始する。対象は西武鉄道の主要な21駅。2027年には全駅への導入を見込む。また中期的には、磁気乗車券を順次廃止する方針も案内されている。

西武鉄道、三井住友カード、ビザ・ワールドワイド・ジャパン、ジェーシービー、オムロン ソーシアルソリューションズ、QUADRACの6社による取り組み。西武鉄道におけるタッチ決済で乗車する実証実験は3月に発表されており「2024年度後半から開始」とアナウンスされていたが、開始日が決定した形。

タッチ決済に対応するブランドは、Visa、JCB、American Express、Diners Club、Discover、銀聯。Mastercardは順次追加予定。

対象駅では乗降車時に、自動改札機の読取部にタッチ決済対応のクレジットカードやスマートフォンをタッチして利用する。

対象駅相互間で乗り降りする利用に限定したサービスで、降車駅もタッチ決済の対象駅である必要がある。また西武線内限定のサービスで、相互直通運転を行なっている他社線は今回の実証実験に対応していない。

タッチ決済の利用履歴は、QUADRACのWebサイト「Q-move」にて「マイページ」で会員登録手続きを完了すると確認できる。

このほか、対象の自動改札機ではQR企画乗車券も利用可能。

実証実験の対象駅はターミナル駅や観光地周辺で、以下の21駅。


    池袋駅 (対象改札口:1F改札、B1F改札)
    練馬駅 (中央口改札)
    石神井公園駅 (中央口改札)
    大泉学園駅
    保谷駅
    ひばりヶ丘駅
    秋津駅 (南口改札)
    所沢駅 (中央改札)
    飯能駅
    西武秩父駅
    豊島園駅
    西武球場前駅
    西武園ゆうえんち駅
    西武新宿駅 (正面口改札)
    高田馬場駅 (ビッグボックス口改札、早稲田口改札)
    東伏見駅
    田無駅
    花小金井駅
    小平駅
    本川越駅 (1F改札)
    国分寺駅 (西側改札)

今後のスケジュールもアナウンスされている。2026年3月には西武線内の約50駅に、タッチ決済とQR企画乗車券の利用を拡大する予定で、2027年3月には西武線内の全駅にまで拡大させる(小竹向原駅を除く91駅)。また各種施策を推進することで、中期的に、磁気乗車券を順次廃止する方針。

なお、西武鉄道やJR東日本などを含む鉄道8社は、磁気乗車券から「QR乗車券」に置き換える方針について、2024年5月に発表済み。磁気乗車券の改札機の機構は複雑で、中長期的には維持が難しいと判断、磁気乗車券は「QR乗車券」に移行する。

「QR乗車券」は紙にQRコードを印刷したもので、改札機のQRリーダーにかざして利用する。非接触の処理になり、券詰まりなどのトラブルを避けられる。また、8社共用のQR乗車券管理サーバーで情報が管理され、各社をまたいだQR乗車券の発券が可能。