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JR東など首都圏鉄道8社、磁気乗車券を廃止へ 26年度以降QR乗車券に

JR東日本や京成、京急、西武、東武などの鉄道事業者8社は、磁気乗車券からQRコードを使用した乗車券への置き換えを2026年度末以降に順次実施すると発表した。

現在、券売機で購入できる「磁気乗車券」をQRコードを記した「QR乗車券」に置き換え。8社が共通の仕組みやサーバーを導入することで、会社間をまたがるQR乗車券の発券・利用を可能とする。

今後もSuica/PASMOなどの交通系ICカードや、各社のチケットレスサービスが主体となることは変わらない。一方、既存の磁気乗車券をQR乗車券へ置き換えることで、鉄道サービスを持続的に提供する狙い。参加企業は、京成電鉄、京浜急行、新京成電鉄、西武鉄道、東京モノレール、東武鉄道、東日本旅客鉄道(JR東日本)、北総鉄道。

長らく利用されてきた磁気乗車券だが、駅の自動改札機、自動券売機などの機器(出改札機器)、磁気乗車券用の機構の複雑さ・鉄道固有の専門性の高さから、中長期的な維持は難しいとする。そのため持続可能なシステムとしてQR乗車券への移行を目指す。

具体的には、鉄道8社各社が自動券売機から発券する普通乗車券(近距離券)を、QR乗車券へ置き換え。磁気乗車券を出改札機器へ投入する方式から、QRコードを出改札機器のQRリーダーにタッチする方式へ変更し、乗車可能とする。

そのためにQR乗車券の情報や、入場・出場などの利用状態を鉄道8社共用のQR乗車券管理サーバーで管理。鉄道8社が同一のシステムを使用するため、会社間にまたがるQR乗車券の発券が行なえるようになる。

現在の磁気乗車券の利用率は5~10%で、9割以上はSuica/PASMO等の交通系ICカードが使われている。この1割弱の磁気乗車券をQR乗車券に切り替えていく。

具体的な方法や時期は、決まり次第各社から告知予定。また、鉄道8社以外の鉄道事業者とも、磁気乗車券の縮小と持続可能なシステムへの移行を共同で検討していく。