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マンガアーカイブ機構が本格始動 原画収蔵に出版15社が協力

マンガ関連資料のアーカイブ強化を目指す「マンガアーカイブ機構」が本格始動。9月に公式ホームページをオープンし、マンガの原画収蔵等に関する活動を開始する。マンガアーカイブ機構には、講談社、集英社、小学館など、15の出版社が加盟している。

マンガアーカイブ機構は、急速に飽和しつつある全国のマンガ関連施設における収蔵スペースの拡大を早急に実現すべく、その出資の受け皿となり、事業の実施主体となるため、5月に設立された。中心となっているのは、マンガ出版社15社で組織する「コミック出版社の会」、マンガ研究に取り組む大学など。

日本の商業マンガに関する原画(紙)や関連資料、雑誌・単行本等の公刊物を後世へ保存・継承することを目的としており、同機構設立にあたっては、国が進める「文化庁メディア芸術連携基盤等整備事業」をベースとして、産学官が連携する形で進め、法人の体制や当面のスケジュール等について協議してきた。

マンガ原画の収蔵にあたっては、その範囲や収蔵基準について、文化庁事業の一環である「マンガ原画アーカイブセンター(MGAC)」よりも狭義的な範囲で基準を設けており、具体的な収蔵原画の選定においては、今後「アーカイブ有識者会議」を諮問機関として設置する。

加盟15社は、秋田書店、KADOKAWA、講談社、集英社、小学館、少年画報社、新潮社、白泉社、双葉社、リイド社、芳文社、日本文芸社、竹書房、宙出版、スクウェア・エニックス。

主な事業内容は以下の通り。

  • 秋田県横手市増田町にある伝統的建造物・内蔵を活用して原画収蔵能力を強化
  • 京都府下での収蔵強化を目指す
  • 「アーカイブ有識者会議」を設置、原画収蔵を進める
  • 原画収蔵を進め、原画整理作業に着手
  • 刊本のアーカイブとその調査研究を進める

マンガアーカイブ機構の所在地は秋田県横手市の横手市増田まんが美術館内。