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「漫画村」に19億円の損害賠償求め提訴 KADOKAWA・集英社・小学館

コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は、KADOKAWA、集英社、小学館の3社が、出版コンテンツの海賊版サイト「漫画村」の運営者に対し、漫画村により受けたと推計される損害の一部として総額19億2,960万2,532円(3社17作品)の賠償を求め、東京地方裁判所に共同して提訴したことを発表した。

漫画村を巡っては、出版業界をあげて対応すべき最重要案件であるとして、ACCS会員社が刑事事件の共同対応を推進。2019年7月から9月にかけて、運営者を含む4名が6都県警察合同捜査本部(福岡県警察、警視庁、栃木県警察、鳥取県警察、熊本県警察、大分県警察)により逮捕され、2019年11月から2021年6月にいずれも福岡地方裁判所で有罪判決が確定している。

刑事事件の捜査後、漫画村は閉鎖され、運営者を含む4名いずれも著作権侵害行為等に対する刑事責任の所在が示された。

しかし、漫画村では、漫画コミックスや漫画雑誌以外にも、一般雑誌や写真集、文芸作品など出版コンテンツ約8,200タイトル(約73,000巻相当)を掲載。最盛期には月間アクセスが1億に迫ると推計されるなど、違法な掲載によるタダ読みを通じて甚大な損害が発生し、その被害回復はされていないことから、3社がその損害の一部について損害賠償金の支払いを求め共同で提訴を行なったもの。

損害の算定方法と本民事損害賠償請求の対象とした17作品は下記の通り。

(1)「漫画村」の2017年6月から2018年4月までのサイトアクセス総数は5億3,781万であったと推計
(2)アクセスした利用者が1アクセスで漫画コミックス1巻を閲覧したと仮定すると、当該期間で5億3,781万巻分の閲覧があったと推計
(3)「漫画村」には最大で7万2,577巻が掲載されていたことから、1巻あたりの平均閲覧数は7,410と推計(5億3,781万巻分の閲覧÷7万2,577巻=7,410)
(4)「漫画村」へ掲載されていた請求対象作品の各巻ごとに、平均閲覧数である7,410と各巻ごとの販売価額を乗じて全て足し合わせ、作品ごとに損害を算定
(5)4で求めた作品毎の損害額を17作品全てで計算した上で足し合わせ、総額を算出

KADOKAWA(請求金額4億5,083万9,961円)

・オーバーロード
・ケロロ軍曹
・賢者の孫
・盾の勇者の成り上がり
・トリニティセブン
・7人の魔書使い
・ヒナまつり
・僕だけがいない街
・無職転生 ~異世界行ったら本気だす~

集英社(請求金額4億7,692万3,161円)

・キングダム
・ONE PIECE

小学館(請求金額10億183万9,410円)

・黄金のラフ~草太のスタンス~
・カノジョは嘘を愛しすぎてる
・からくりサーカス
・ケンガンアシュラ
・黄昏流星群
・ドロヘドロ
・YАWARА!