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生成AI時代のDX推進に必要なスキル。経産省とIPAが方針

経済産業省とIPA(情報処理推進機構)は7日、生成AI時代のDX推進に必要な人材・スキルの考え方」として、現時点で採るべき対応を取りまとめた。

生成AIがもたらすインパクトについては、生成AIは、使いやすさにより年代を問わず広まり、専門業務の代行にも寄与するとし、「ホワイトカラーの業務を中心に、生産性や付加価値の向上等に寄与、大きなビジネス機会を引き出す可能性がある」とする。

企業視点では、生成AI利用によるDX推進の後押しが期待されるが、そのためには、経営者のコミットメントや社内体制整備、社内教育、顧客価値の差別化を図るデザインスキルなどが必要とする。

人材育成やスキルに及ぼす影響では、人材育成と技術変化のスピードのミスマッチに留意し、「環境変化をいとわず、主体的に学び続ける必要がある」としている。また、生成AIを適切に使うスキル(指示の習熟)だけでなく、従来のスキル(批判的考察力等)も重要だとする。加えて、人の役割がより創造性の高いものに変わるため、人間ならではのクリエイティブなスキル(起業家精神等)やビジネス・デザインスキル等が重要としている。

生成AI時代のDX推進に必要な人材・スキルとしては、指示(プロンプト)の習熟、言語化の能力、対話力のほか、「問いを立てる力」「仮説を立てる力・検証する力」等が重要とする。

経済産業省では、政策対応として「デジタルスキル標準(DSS)」を見直し。また、「ITパスポート試験」のシラバス改訂やサンプル問題の公開を予定している。中長期的には「情報処理技術者試験」の出題内容等の見直しなども検討していく。

デジタルスキル標準(DSS)の改定