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木・鉄骨のハイブリッド耐震システム採用の13階ビル「COERU SHIBUYA」

東急不動産は、木・鉄骨のハイブリッド耐震システム「木鋼組子(モッコウクミコ)」を国内で初めて採用したビル、「COERU SHIBUYA(コエルシブヤ)」を6月30日に竣工した。オフィス・商業の垣根を越え、多様なニーズに対応する新しい時代のコンパクトビル「COERU(コエル)」シリーズの第一弾。

木鋼組子は、木と鉄骨のハイブリッドブレースで、鋼板の芯材の外周を木で挟み一体化したものを、ラチス形状にユニット化したシステム。圧縮力に強い“木”と引張力に強い“鉄骨”を組み合わせることで靭性の高い耐力要素を生み出すことができるという。

COERU SHIBUYAは、外部から視認性の高いファサード2面に木鋼組子を使用。加えて10階から13階の上層階の柱梁に木質ハイブリッド集成材を使用し、エントランスホールにも一部天然木を使用したことで、建物内外から木材のぬくもりを感じられるという。

木質ハイブリッド集成材梁は、集成材を鉄骨の耐火被覆として木質感ある仕上げにするのが特徴。見た目は木造だが、鉄骨造と同様の構造計算が可能となる。本物件では木材に長野県産の信州カラマツを使用している。

本物件は国土交通省の「サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)」に採択されている。また、併せてグリーン電力(再生可能エネルギー電力)の導入も決定。7月20日より導入し、COERUシリーズの特徴のひとつである、環境に配慮したサステナブルなビルを目指すという。

所在地は東京都渋谷区道玄坂1丁目20番3号。敷地面積は174.56m2。構造規模は鉄骨造、一部木造の地上13階建。