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ピアノの劣化をシャープ調湿材「TEKIjuN」が防ぐ。島村楽器が採用

シャープは、密閉空間で使える調湿材「TEKIjuN(適潤)」を、島村楽器に納入。島村楽器は店頭展示用アップライトピアノの品質管理用として、4月中旬までに全数(約1,500台)導入する。

TEKIjuNは、乾燥時には放湿、多湿時には吸湿することで、密閉された空間を目的湿度に調整・維持できる調湿材。40~90%RHの範囲内で、必要とされる目標湿度に材料を調整できる。湿度制御性を重視したビーズ型に加え、結露抑制を重視したシート型も開発している。

アップライトピアノのような木材を多く使う楽器は、過度な乾燥や多湿による劣化を抑制するため細かく湿度管理を行なっており、季節ごとに加湿剤と乾燥剤を入れ替える必要があった。

シャープと島村楽器では、ビーズ型「TEKIjuN」を、アップライトピアノの内部に設置する実証実験を実施。ピアノ内部の湿度変動の抑制効果を確認できたことから、目標湿度50%RHのビーズ型「TEKIjuN」の導入に至った。

これにより、季節ごとに調湿材を入れ替えることなく、湿度変動によるピアノの品質劣化、特に過度な乾燥による木材部品の変形やひび割れのリスクを低減する。

今回の導入を皮切りに、物流や工業製品の湿度管理をはじめ、さまざまな分野において「TEKIjuN」の事業展開を進めていく。