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KDDI、固定電話に迷惑電話の自動遮断サービス。機器不要

KDDIとトビラシステムズは、固定電話への迷惑電話の着信を専用機器不要で自動的に遮断するサービス「迷惑電話自動ブロック」を2022年2月16日から提供する。固定電話サービス「ケーブルプラス電話」向けのオプションサービス。利用料は月額330円。

専用機器の設置が不要で、迷惑電話の番号をネットワーク上で判定し、着信を自動的に遮断してくれるサービス。KDDIが全国のケーブルテレビ各社と提携し提供するケーブルプラス電話向けのオプションサービスとなる。

着信を拒否した相手へはアナウンスが通知される。国際電話を使った詐欺・迷惑電話もブロックする。電話機からの操作で、直前にかかってきた番号を迷惑電話に登録できる。また、My auにアクセスすることで手動でブラックリスト・ホワイトリストへの登録や、着信履歴の閲覧が可能。

トビラシステムズの迷惑電話番号データベースを活用。常に最新に保たれる約3万件の迷惑電話の番号を参照し、ユーザーへの着信を遮断する。これまでは外付けの専用機器を設置するか、当該の機能を搭載する電話機に買い替えるなどの対策が必要だったが、今回のサービスではすべて不要になる。ネットワーク上で判定するため、発信番号表示の契約もこのサービスには必須でなくなる。

「迷惑電話自動ブロック」の利用料は月額330円。12月10日から予約を開始し、事前予約を行なうと最大3カ月間は利用料が無料になるキャンペーンが実施される。また、迷惑電話自動ブロックを含む5種類のオプションをまとめた「オプションお得パック」も2022年2月16日から提供される。

固定電話の5件に1件は迷惑電話

トビラシステムズは約3万件の迷惑電話番号データベースを保有。同社のシステムを活用したサービスは1,400万人に利用されているという。迷惑電話などによる特殊詐欺は、2020年の認知件数は13,550件、年間被害額は約285億円。これまで各業界でさまざまな対策が講じられてきたことで、2014年をピークに被害額は減少しているものの、認知件数は高止まりしている状況にある。最近ではコロナ禍対策の給付金やワクチン優先接種といった世間の関心事や時事ニュースを絡めた手口も目立つという。

トビラシステムズのシステムで年間に拒否する迷惑電話の件数は約1,800万件。固定電話にかかってくる電話の約22%、5件に1件は迷惑電話で、日中に一人になる高齢者や家族を狙ったものが多いという。アポイント電話として、訪問前に在宅かどうかを確認するために電話をかけるケースもあるといい、着信しないようにするのが重要としている。

また迷惑電話のうち66%はリサイクルやリフォーム、太陽光発電などに関連した悪質な営業・勧誘で、これらは直接には法に触れないものの、消費者トラブルに繋がりやすいグレーゾーンの迷惑電話としている。トビラシステムズのデータベースは、警察や自治体から提供される番号のほか、ユーザーから提供される番号、トビラシステムズが独自に収集した番号を組み合わせて構築している。