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バーコードスキャンも不要のレジレスカート「画像認識AIカート」

エイチ・ツー・オー リテイリングとImagr Limited(イマジャー社/ニュージーランド)が、「画像認識AIカート」の本格運用に向けた実用化サービス契約を締結。両社および東芝テックの3社共同で、店舗での実証実験を本格的に開始する。

画像認識AIカートは、画像認識技術を搭載した次世代ショッピングカート。カート投入時に読み取った商品画像を、AIによって学習したクラウドサーバー上の商品画像とマッチングさせ、商品名と価格を瞬時に識別、その結果をカートとペアリングしたスマートフォンに表示する。

スマホとカートのペアリング

実証実験は阪急オアシス中之島店(大阪市北区)で実施。来店客が、所有するスマホに専用アプリをダウンロードし、画像認識装置がついたカートとペアリングして利用する。

阪急オアシス中之島店

実証実験では、東芝テックの量販店POSシステム(PrimeStore)に、イマジャー社のAIカートシステムを連携させた会計システムを構築。来店客がカートに入れた商品について、バーコードスキャンをすることなく商品認識を行ない、東芝テックのシステムと連携した商品名と価格をイマジャー社開発のスマホアプリに表示、チェックアウトできるシステムの有効性を検証する。

アプリのアイコンとスタート画面

狙いは、レジ業務の合理化やコスト削減、および新たな購買体験の提供。従来のスマートカートでは多くの場合、スマホや専用端末で商品バーコードを読み取らせてカートに入れる方式が採られているが、画像認識AIカートでは商品をカートに入れる、カートから取り出すだけでレジスキャンが完了することから、購買体験が向上するとしている。

将来的には、来店客が買うことをやめた商品の情報や買い上げの順序といった行動データなどについても、様々な店舗づくりに役立てることを想定している。