ニュース

明るい色のコンクリート「ECMカラーコンクリート」。桜スタジアムに

竹中工務店は、従来は難しかった明るい色も実現できる「ECMカラーコンクリート」を開発。大阪の「桜スタジアムプロジェクト」選手入場口の躯体部分に初適用した。

カラーコンクリートとは、コンクリートに無機顔料の粉末を混ぜることにより、コンクリートそのものに色をつけたコンクリート。これまでも着色を行なったコンクリートはあったが、「普通ポルトランドセメント」自体の色(灰色)がネックとなり発色性が低下していた。このため、美術館でのブラックコンクリートなど、比較的暗い色のものが多かった。

今回は、コンクリートのセメントに「ECMセメント」を採用することで、発色性を向上。明るい色のカラーコンクリートを可能にした。ECMセメントは白色の高炉スラグ微粉末60%~70%を含み、普通ポルトランドセメントと比較して発色性が高い特徴を持ち、環境負荷も低減できる。また、従来のカラーコンクリートに使用が適していると考えられた、ホワイトセメントを用いたコンクリートと比較して、経済性も向上する。

ECM(Energy・CO2 Minimum)セメントは、鉄鋼製造の副産物である高炉スラグを主体とする、セメント生産におけるエネルギー消費量とCO2排出量を従来のセメントよりも6割以上削減するセメント。

桜スタジアムは、大阪市で開発中の桜をモチーフとした球技専用スタジアム。Jリーグクラブ・セレッソ大阪の本拠地となる。所在地は大阪市東住吉区長居公園1-1。地上5階(メインスタンド)で、スタンドは鉄筋コンクリート造、屋根は鉄骨造。2021年3月に完成予定。