ニュース

経産省、消費者の購買心理や体感物価を捉える新たな指標

経済産業省は、POSデータなどのビッグデータから、消費者の購買心理や体感物価などを捉える新たな経済指標を開発。「BigData-STATSダッシュボード(β版)」として公開した。2020年3月31日まで毎週金曜日に更新される。

経産省は、政府が進める統計改革において、速報性と正確さ、報告負担の軽減を備えた統計手法の一つとして、個人情報に紐づかないPOSデータによる経済指標を開発。既存の政府統計を補完、詳細化することで、従来より速報性に優れた指標としてダッシュボード化し、短期的な販売・生産動向を明らかにするための実証実験を行なっている。

この中で同省は、野村證券金融工学研究センター、経済産業研究所 小西葉子上席研究員らと協力し、スーパー、コンビニ、ホームセンター、ドラッグストアなど各小売り業態の商品別動向から、消費者のプレミアム志向の強さや、日々体感する物価などを捉える指標「METI×NOMURA コンシューマーセンチメント・インデックス(「消費者心理指標」)」を新たに開発、ダッシュボード化した。

詳細は下記の通り。

1)POS-プレミアム志向インデックス(「プチ贅沢指標」)
同一の商品分野における高級品と買得品の販売動向から、消費者がプレミアム商品を志向する度合いを測る指標
2)POS-コンビニエンス志向インデックス(「利便性指標」)
価格設定の異なる小売業態の販売動向から、消費者が利便性を重視する度合いを測る指標
3)POS-生活体感物価インデックス
頻繁に購入される商品の物価動向から、消費者が日々体感する物価を測る指標
4)CPIナウキャスト(「消費者物価予測指標」)
マクロ指標及び生鮮卸売価格を利用して「消費者物価指数(CPI)」を予測する指標

同省では、今後も機能拡充を図るほか、各種指標について活用方法を検討中。現在公開している指標についての意見・要望も募集している。

POS-プレミアム志向インデックス