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腕の力を“ワイヤー”でアシストするスーツ

パナソニックグループのロボティクスベンチャー ATOUNは、腕の力を補助するパワードウェア用補助パーツ「kote」を2019国際ロボット展で展示している。同社が開発中のパワードウェア「ATOUN MODEL Y」用として開発されたもので、“ワイヤー”を使って腕の動きをアシストする。一般公開は初。

ATOUN MODEL Yは、背中に背負ったパワードウェアによって腰の動きをサポートし、重量物の上げ下げをアシストするもの。JALグランドサービスなどで実証実験が行なわれている。koteは、利用者から、腕の動きをサポートする機能の要望が高かったことから開発された。

背中に背負っているのがATOUN MODEL Y本体

肩口から延びるワイヤーで手首を支えることで力をアシスト。ワイヤーは手首の動きを感知して、片腕あたり6kgのアシスト力を発揮し、荷物の重量を軽減する。実際に荷物を運ぶシーンでは、両手で別々の重量のものを運ぶケースもあるため、片腕ごとに別々の重量でも対応できる。

肩から手首までをワイヤーでつないで支える。写真でも持っているのは重さ10kgの荷物

作業者は、荷物運搬業務以外にも、コンテナの開閉やメモの記入など、様々な業務を行なう。ワイヤーを使うことで、そうした動きを妨げず、必要に応じてアシストできるようにした。

ATOUN MODEL Yとkoteを組み合わせることで、腰と腕の両方をサポートし、作業時の上半身の負担を軽減。作業効率の向上に貢献する。