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損保ジャパンの自動車保険、電車遅延を発生させた際の賠償責任を補償

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損害保険ジャパン日本興亜は自動車保険において、2020年1月、物理的損害を伴わない電車などの運休・遅延を発生させたことにより被保険者に生じる損害賠償責任を補償に追加する。

損害保険ジャパン日本興亜は、自動車保険の賠償責任保険(個人賠償責任特約、対物賠償責任保険)を、2020年1月に改定。その際に、同補償を追加する。

これまでは、線路内で立ち往生してしまい、電車が衝突回避のために緊急停止した結果、運休・遅延が発生したといった、衝突などによる物理的損害を伴わずに発生した電車などの運休・遅延の営業損害(振替輸送費用など)は、補償の対象外だった。

個人賠償責任特約において追加される補償対象は、「日常生活に起因する偶然な事故により、他人の財物の損壊を伴わない電車等の運行不能について、被保険者が負担する法律上の損害賠償責任」。

対物賠償責任保険においては、「ご契約の自動車の所有、使用または管理に起因して、他人の財物の損壊を伴わない電車等の運行不能について、被保険者が負担する法律上の損害賠償責任」。

個人賠償責任特約において追加される補償対象の具体事例として、「駅のホームから誤って線路内に転落してしまい、電車を運休・遅延させてしまった」、「認知症の家族が道に迷って線路内に立ち入り、電車を運休・遅延させてしまった」という内容を挙げている。

また対物賠償責任保険の具体事例として、「自動車を運転中に踏切内で立ち往生してしまい、電車を運休・遅延させてしまった」という内容を挙げている。

改定の背景は、認知機能の低下を原因とした高齢者の鉄道事故による、本人や家族が負う可能性のある賠償責任リスクに対する関心の高まりからとしている。

対象商品は、2020年1月1日以降を保険始期日とする自動車保険の個人賠償責任特約、対物賠償責任保険。

なお、「電車と衝突し、電車の車体に損傷が生じた」など物理的損害を伴う電車等の運休・遅延の営業損害は、現行の賠償責任保険(個人賠償責任特約、対物賠償責任保険)においても補償の対象となる。