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3秒検温で保護者連絡にも対応。hugmoの保育園向けスマート検温サービス

ソフトバンクの子会社で、保育園など子どもを預かる施設で利用できる子育てクラウドサービスを提供するhugmo(ハグモー)は、IoT体温計を使ったスマート検温サービス「hugsafetyスマート検温サービス」を始める。

たくさんの子供達を預かる施設では、健康状態の指標となる検温は必須作業となっている。今回、非接触型で3秒額にかざすだけで検温でき、測定データをBluetoothで専用アプリに自動で記録するスマート体温計を採用。これまで検温にかかっていた時間を大幅に短縮することを可能とする。ハグモーの調査では、従来の検温にかかっていた時間30秒を、6秒と大幅短縮を実現するという。

スマート検温サービスでは、非接触型で額にかざして3秒で検温できるスマート体温計を採用し、保育現場担当者の負担を軽減する。検温値は「hugsafety検温アプリ」と連携。自動的にデータが送られ、体温変化は日単位、週単位での平均体温をグラフで表示し、変化が一目で把握できる。体温計の製造元はヒュービディックジャパン。

「スマート検温サービス」で利用する非接触型体温計

発熱時は保護者にアラートで知らせるほか、熱性けいれんなどの情報をメモ登録しておくことも可能。また、hugnote連絡帳へ、検温データを1タップで反映できる。

こうした検温から記録までの一連の作業が効率化されるため、従来は30秒かかっていた検温と記録が6秒と大幅に短縮できるようになる。また、紙に記録する手間も省けるため、業務時間を80%削減できるという。

導入する場合には、申し込み後、体温計の出荷、初期設定を経てサービス開始となるため、おおよそ2週間から4週間程度の期間がかかる。

複数の子供の検温結果が記録されたアプリ

料金は、スマート検温のみの契約で、初年度は体温計6本で54,000円、利用するクラウドが3万円、年額費用5万円で、合計134,000円。翌年からは年額費用5万円のみとなる。連絡帳サービスのみ利用の場合は月額料金5,000円、hugsafety午睡見守りサービスを利用している場合は、体温計の料金のみで導入できる。

hugmoの湯浅重数社長は、「発熱時はアラートで保護者に通知するほか、認可されれば検温データを『発熱する子供が多い』などの活用も可能となる。IT活用による保育現場の省力化とともに、データの有効活用なども実現していきたい」とする。

hugmo 湯浅重数社長

価格に対しては、「検温にかかる時間を短縮できる上、当社サービスを導入している保育施設に、導入前とコストの違いを聞いたところ、連絡帳をデジタル化すると印刷をしなければいけないために、子供が120人いると月間8万円程度のコストがかかっていたという。そのコストがなくなるので、年間利用料金が134,000円でも十分にコスト削減になる」(湯浅氏)という。

同社では今回のサービス以外にも、保育施設での昼寝の際、IoTによって見守りを行なう「午睡見守りサービス」、成長記録や活動・体調など保育施設の日常を保護者と共有するデジタル連絡帳「hugnote」、サービスの基盤となるクラウド「hugmoクラウド基盤」を提供。今後もITを活用することで、保育現場の負担を軽減するサービスを提供していくという。

昨年から提供している「午睡見守りサービス」。センサーで寝ている様子を見守り、アプリに状態を記録することができる