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アディダス、100%リサイクル可能な“循環する”スニーカー

アディダスは17日、100%リサイクル可能というランニングシューズ「FUTURECRAFT.LOOP」を発表した。2021年春夏の一般発売に向け、第1世代モデルは世界的ベータ版プログラムとして展開される。

LOOP CREATION PROCESSという新技術により、再生可能としたシューズで、返却された製品は、分解され、新しいランニングシューズに生まれ変わるという。

従来のシューズは、材料の複雑な混合や、コンポーネントの接着剤による貼り付けを必要とし、結果リサイクルが困難となっている。FUTURECRAFT.LOOPでは、単一素材を採用し、さらに接着剤を使用せず、再生できるように設計。

各コンポーネントは100%再利用可能な熱可塑性ポリウレタン(TPU)で作られ、SPEEDFACTORY技術により、糸に紡がれ、編まれ、成型され、BOOSTフォームへクリーンに貼り付けられる。

シューズが最初の寿命を迎えてアディダスに返却されると、製品は洗浄され、ペレットに粉砕され、新しいシューズのコンポーネント用の素材として溶かされる。生まれ変わったシューズは、アディダスのスポーツパフォーマンス基準を問題なくクリアするように設計されているという。

第1世代のFUTURECRAFT.LOOPシューズは、200人のクリエーターが参加するグローバルなベータ版プログラムとして展開。走った後、シューズは返却され、次世代版に先立ってランナーのフィードバックを収集する。このデータをもとに、2021年春夏の一般リリースを目指す。

FUTURECRAFT.LOOPは、アディダスのプラスチック廃棄物に対する取り組み強化の一環。'15年にアディダスはパーレイ・フォー・ジ・オーシャンズと協業、海洋プラスチック廃棄物や深海刺し網から回収された糸とフィラメントで作られたアッパーを持つランニングシューズを発表した。さらに'19年末までに、浜辺、離島や沿岸地域にてプラスチック廃棄物を回収し、PARLEY OCEAN PLASTIC素材を使用した製品を1,100万足製造、2024年までに全ての製品に100%リサイクルされたポリエステルを採用することを公約している。