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電子チラシ「Shufoo!」と地図の「Mapion」が集約した新会社「ONE COMPATH」

凸版印刷は、新会社「ONE COMPATH(ワン・コンパス)」を立ち上げ、4月1日より事業を開始する。電子チラシサービス「Shufoo!」や地図検索サービス「Mapion」など、BtoC領域のデジタルメディア事業に特化するとしている。

凸版印刷 常務執行役員 坂井和則氏(左)、ONE COMPATH 代表取締役社長 早川礼氏(右)

凸版印刷はT-DX(トッパン・デジタルトランスフォーメーション)戦略として、既存事業とデジタルの融合を進めており、BtoC領域でのIT市場へ本格参入のために、パーソナルサービス本部を設立。Shufoo、Mapionのほかに電子書籍サービス「BookLive」や無料メーリングリスト「らくらく連絡網」など、トッパングループのBtoCメディアサービスを結集させている。

その中でも、地域の買い物情報を提供するShufoo!と、生活者の移動、場所、気象データを提供するMapionを統合することによる、ダイレクトコンシューマー事業・デジタル資産の拡大に向け、メディア事業の中心となる新会社ONE COMPATHを立ち上げる。

ONE COMPATHはトッパングループのマピオンを母体とし、「Shufoo!」を凸版印刷から事業承継。Mapionをはじめとした従来のマピオンでのサービスと合わせて運営する。

社名には「生活者の進むべき未来を指し示す社会のコンパスになりたい」という想いを込め、通常の綴りの「COMPASS」ではなく、COM(共に)、PATH(道をつくる)としている。ロゴはコンパスの針をモチーフとし、多種多様な色で「一人一人が違う、多様な仲間があつまることで、次々とイノベーションを起こしていく」ことをイメージしたという。

ONE COMPATHの紹介動画

「ワンマイル・イノベーション・カンパニー」というビジョンを掲げ、普段の買い物、子育て、学校、休日の外出といった、生活者の身の回りに起きること(ワンマイル)に着目した新たなサービスも展開していくという。インターネットの価値について「地域」や「今」を解決するものになりつつあるとし、買い物、家事、外出、健康、趣味、育児・教育など生活行動圏のあらゆる地域情報の可視化を目指す。

買い物や家事の分野では、Mapionの欲しい商品を取り扱っている店舗を探す機能を強化し、在庫情報など店舗のリアルタイムな情報の可視化や、Shufoo!での買い物情報の提供から一歩進んだサービスとして買い物代行サービスのテーマもあるという。

説明会では、ONE COMPATHの社長に就任する早川礼氏が自身の子育ての体験から、保育園を出る際にスマホから買い物の内容をオーダーし、子供2人を自転車に乗せたままドライブスルーのように商品を手渡してもらえるような買い物代行システムが理想と述べた。

地図のサービスとしても、Mapionの空間を把握できる3D化や、ドローンなどに対応する空の地図をチャレンジテーマとして考えているという。

生活者のリアルな行動のデザイン、身の回りの出来事などのワンマイルデータの収集や価値化を図り、地域のくらし情報No.1の企業を目指す。