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富士フイルムの新写真クラウドサービスは、マーケットプレイスと連動

富士フイルムは、写真クラウドサービス「FUJIFILM PhotoBank」を今春開始するとともに、2020年初頭にPhotoBankと連動する、旅行、ファッション、グルメなどの製品・サービスを取り揃える「マーケットプレイス」をオープンする。5GBまでのフリープランのほか、月額190円の25GBプランなどが用意される。

PhotoBankは、アナログ、デジタルを問わず、ユーザーが保有する写真を一元的に管理・整理できる写真クラウドサービス。フィルムや写真プリントなどのアナログ写真をデジタルデータに変換し、アップロードをするサービスも同時に開始する。アップロードされた写真はスマホで閲覧できるほか、家族や友人との共有も可能。

iOS/Androidスマートフォンアプリとして2019年春にサービスを開始し、2019年夏にWebサービスを展開する。

PhotoBank ホーム画面

また、富士フイルム独自のAIが被写体や撮影されたシーンを解析し、1,000種類のキーワードから人物や建造物などの被写体、写真が撮影されたシーンなどのタグを自動で付与。ユーザーは、タグを使った写真の検索ができる。

左:タグ付けのイメージ、右:写真を検索する画面。「さがす」ボタンで、1枚1枚のすべてのタグが一覧になる

シーンを解析する技術は、富士フイルムが長年にわたって写真プリントサービスを提供する中で、人はどのような写真が残したいと考えるのかを分析してきた経験やノウハウに基づき開発。「誕生日」、「入学式」、「成人式」といった人生の節目となるシーンや、「花見」、「キャンプ」、「お祭り」、「正月の集まり」といったイベントなど、シーンごとに写真を閲覧できるとしている。

そのほか、ピントがずれた写真を自動で非表示にする機能や、類似写真をまとめて1枚に表示する機能など、大量の写真を整理した状態で見られる機能が備わっている。またAIが直近のシーン・イベントを認識し、例えば、旅行の写真をまとめたアルバムを自動的に作成するなどといった機能も備わる。

共有機能は、共有したいメンバーをグループとして登録が可能。共有している相手が一目でわかるようにするため、グループごとの参加メンバーを表示するデザインにしたという。

写真を共有する画面

今後は、PhotoBank内で、お気に入りの写真を「作品」として投稿できるオンライン写真展の開催や、フォトブックやプリント注文を富士フイルムのネットプリントサービス「Prints&Gifts」から行なうサービスを、順次拡充するとしている。

さらに2020年初頭に、富士フイルム以外の企業が提供する製品・サービスを購入できるマーケットプレイスをオープン予定。このマーケットプレイスが一般的なインターネット通販サイトと異なるのは、AIがユーザーの大量の写真から嗜好性や潜在ニーズを推測し、ユーザーに合った製品・サービスを提案する点。

例えば、孫の写真をたくさん保管しているユーザーには、3世代で楽しめる旅行を提案したり、子どもが喜びそうな絵本を紹介する。これによりユーザーは、興味関心に沿った製品やサービスを簡単に見つけられるとしている。

サービス利用料(税込)は月額で、容量5GBが無料、25GBが190円、50GBが380円、100GBが750円で、以降50GBごとにプラス370円。利用には、富士フイルムネットプリントサービス「Fotonoma」の会員登録(無料)が必要。