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「スマートバス停」を実現する超低消費電力液晶。太陽光+バッテリで外部電源いらず

ジャパンディスプレイ(JDI)は、西鉄グループと安川情報システムが推進する「スマートバス停」に32型反射型液晶ディスプレイを供給する。超低消費電力技術を用いた反射型液晶ディスプレイにより、外部電源供給の無いバス停でも、太陽光発電パネルとバッテリの組み合わせでスマートバス停を実現可能とする。

バス停の紙ベースの時刻表張り替え作業は、運行時間外に人手で行なう必要があり、バス事業の労働環境悪化やコスト増加の要因となっていた。通信による画面情報書換えが可能なスマートバス停により解決可能だが、日本国内の7割以上のバス停は電源敷設されておらず、外部電源供給がスマートバス停推進の障害となっていた。

JDIが開発した32型超低消費電力反射型液晶ディスプレイは、一般的な屋外専用の高輝度透過型液晶モジュールの500分の1レベルの電力水準を達成。このため太陽光発電パネルとバッテリの組み合わせだけで電子ディスプレイと通信基板を駆動でき、電源敷設されていないバス停にもスマートバス停の展開が可能になる。

スマートバス停のディスプレイ表示は、見やすく拡大した時刻表示や、頻度高く時刻情報を更新するなどが可能。さらに、路線図、バス接近情報、広告、地域情報、災害時の重要情報など、さまざまな表示利用を可能にし、乗客だけでなくバス停周辺の地域住民に有益な情報を提供できるという。

JDIのディスプレイは、2018年8月からの北九州市明和町バス停での実証実験を経て、西鉄グループおよび安川情報システムの推進するスマートバス停の取り組みに正式に参画。今後、北九州市で実証実験用の停数を増やし、2019年以降、32型反射型液晶モジュールを順次導入していく。