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東京地裁、YouTubeに漫画違法投稿の発信者情報開示を命じる仮処分を決定

東京地方裁判所は、著作権者に無断でYouTube上に、小学館の「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載中の漫画「闇金ウシジマくん」の画像や文字情報を投稿する行為が著作権侵害にあたるとして、27日、運営会社であるYouTube社に対し、投稿者の発信者情報の開示を命じる仮処分を決定した。

今回の決定は10月4日に、小学館が東京地方裁判所に行なった、債権者を作品の著者 真鍋昌平氏、保全すべき権利を「著作権に基づく発信者情報開示請求権」、債務者をYouTube社とする「発信者情報開示仮処分命令申立」の手続きによるもの。

小学館は、この決定を漫画の画像だけでなく、吹き出しの文字だけを抜き出して投稿した事例に対しても同様に違法と判断しており、これはYouTubeのみならず、ネット上に氾濫するいわゆる"ネタバレサイト"を厳しく戒めるものといえるとしている。

今後、開示された情報を基に発信者を突きとめ、民事、刑事両面から投稿者の責任追及を行なうという。

また、小学館は「漫画の制作・流通に携わる一員として、長い時間をかけて創造されるコンテンツを大切に守るため、あらゆる侵害行為に対し、断固とした対応をとって参ります」と述べている。