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確定申告がスタート。今年はスマホのe-Tax簡易化やブラウザ拡充

2月16日から確定申告がスタートしました。新型コロナウイルスの感染リスク軽減のため、自宅から申告できる「e-Tax」利用が推奨されているほか、確定申告会場への入場には「入場整理券」が必要になるなど、接触を極力避けることが求められています。また、確定申告期間も1カ月延長し、4月15日までとなりました。

e-Taxについては、今年もスマートフォンやパソコンでの対応を強化。スマートフォンからのマイナンバーカード方式のe-Tax送信が簡略化されたほか、マイナポータル連携による控除証明書等の取得、Google Chrome等のPCブラウザ対応の強化などが図られています。ここでは、今年の国税電子申告・納税システム(イータックス)で強化されたポイントなどを紹介します。

スマートフォンでの「e-Tax」送信が簡略化

スマートフォンによる、e-Tax送信は、「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード方式」があります。2021年はマイナンバーカード方式が強化され、AndroidでもiPhoneでも、マイナポータルAPのインストールのみで可能です(従前はe-TaxアプリやマイナポータルAPなど複数のアプリが必要だった)。

これにより、従来よりはシンプルにe-Taxの送信が可能になります。具体的な手順は、国税庁の[確定申告特集ページ]で紹介しています。

スマートフォンでの申告がさらに便利に

マイナポータルから控除証明書等を取得

また、2021年から「マイナポータル連携」がスタート。マイナポータルは、行政機関などでの手続をオンラインで簡単に行なうためのプラットフォームです。

新たに、所得税の確定申告で、マイナポータルを活用して控除証明書等の必要書類のデータを一括取得し、申告書の該当項目に自動入力する機能が追加されます。

取得対応の対応している控除証明書等は以下の通り。

  • 生命保険料控除証明書
  • 住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書
  • 住宅借入金等特別控除証明書
  • 特定口座年間取引報告書

マイナポータルから控除証明書等を取得

なお、マイナポータル連携の利用には、保険会社など控除証明書等の発行主体がマイナポータル連携に対応していることが必要です。

Chrome/Edge対応でPCからの申請環境が充実

PCでのe-Taxで、昨年からの大きな変更点といえるのが対応ブラウザの拡充です。新たにGoogle Chromeと新しいMicrosoft Edgeに対応しました。主要ブラウザでマイナンバーカード方式でe-Tax非対応はFirefoxだけです。

かつては、Mac非対応など課題の多かったe-Taxですが、かなり申請環境が整備されてきています。また、iPadやAndroidタブレットからの申請にも対応しています。

Chrome×マイナンバーカード方式始まります

なお、AppleのM1チップ搭載Macでは、ICカードリーダライタの種類によって、マイナンバーカード等の電子証明書による電子署名等が正常に動作しないことがあります。国税庁では、その場合は「マイナンバーカード方式」ではなく、「ID・パスワード方式」もしくは、「申告書等を印刷して書面提出」を検討するよう促しています。

M1 Macでの確定申告はカードリーダー対応の確認を

確定申告は4月まで

上記は、国税電子申告・納税システム(イータックス)の新機能ですが、マネーフォワードやfreee、弥生なども電子申告を完結できるサービスを提供しています。非接触が推奨される時期ということもあり、e-Taxの活用を心がけていきたいところです。

確定申告は4月15日まで延長されていますが、早めに準備をしておきましょう。また、新型コロナウイルス感染症の影響により納税が困難な人向けには、猶予制度なども用意されています。