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大胆なセブン提携の裏で進むPayPayの地道な経営改善

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7月31日、セブン-イレブンとPayPayの会員ID統合が発表されました。あわせて、ソフトバンクとLINEヤフー、三井住友カードなどもセブン&アイHDに出資し、セブン-イレブンのリアル店舗を活かした様々な提携を強化していくこととなります。

国内最大のコンビニと決済サービスの連携、さらにはソフトバンクのサービスやLINE公式アカウントが連動するなど、国内最大規模のID/データ連携が図られることになります。令和8年熊本地震の影響で大規模な発表会は見合わせた、とのことですが、コンビニを含むポイント経済圏の競争はひとつ先のフェーズに移ったような印象があります。

という大きな発表にあわせて、地味に注目したいのが、同日のPayPayの決算発表の1ページです。1月に米国NASDAQに上場したPayPayですが、営業収益は1,098億円(前年同期比27%増)、調整後EBITDAは374億円(同59%増)と順調に成長しています。その中では、地道な経営改善も行なわれているようです。

6月には「ポイントプログラム」を見直し、eKYCによる本人確認が完了した人のみ、PayPayステップのポイント付与とポイント付与率アップの対象としました。PayPayでは、「安心できる利用環境の強化のため」の施策と説明しましたが、この「副次的な効果」で6月の単月だけで、約10億円の費用削減が図られたということです。

つまり、しっかりと本人確認したアクティブな人に限定し、ポイント還元を絞ることで収益改善が図られたということです。加えて、eKYCユーザーも3カ月で200万人近く増加しており、利用環境の健全化も同時に図れるとしています。

さらに他社クレジットカードの利用率も公表。「PayPay」アプリで、「PayPayカード」以外のクレジットカード(他社クレジットカード)はポイント付与の対象外としており、8月末にはPayPayカードと三井住友カード以外のカードでは、「他社カード利用券」を購入して使うかたちに改めるなど、「他社カードを使わせない」方針を強化してきました。

いろいろと議論を呼んだ施策ですが、7月時点での他社クレカの比率は1.4%と低く、2026年度第3四半期以降で単月1億円の費用減が実現されているそうです。

大胆な「100億円キャンペーン」で名を馳せ、その後も大胆な施策で拡大してきたPayPayですが、上場後の姿としては非常に細かく収益にこだわる経営がなされていることの一例かもしれません。利用者側への還元は「渋くなる」側面はありますが、より使いやすく便利なサービスになっていくことを期待したいところです。

一方で、セブン-イレブン提携やVisaとの提携による海外進出など、ダイナミックな経営姿勢も維持しています。今後は「保険」や「海外」にも目を向け、巨大金融プラットフォームを目指すPayPay。その姿はしばらくウォッチしていく必要がありそうです。