いつモノコト

パズルゲーム「スーパースライド」にハマリ中 子供も大人も楽しめる

筆者がこのゲームの存在を知ったのは夏前のこと。今年に入ってから動画共有サイトを中心にバズっていたようで、その後雑貨店の店頭でも見かけるようになりました。ゲームもスマホ全盛期ですが、こういうものも面白そうだと買ってみました。

これは「GiiKER スーパースライド」という名前で、ブロック(駒)を移動させてゴールの形を作るスライドパズルの一種です。対象年齢は6歳以上。結論から言うと大人もかなり楽しめると思いました。

発売当初はブロックが赤/青/黄の派手なカラーのみでしたが、後にブロックの色がワントーンのグレー、ラベンダー、ピンクが登場しました。後発のタイプは大人が机の上に置いておいても違和感の無いデザインになっています。筆者はグレーを選びました。

パッケージ
内容(カラーは「グレー」)

500ステージ以上の大ボリューム

ルールとしては、決められた初期状態(問題)からスタートして三角のマークが付いたブロック(「ビッグスクエアブロック」)を中央の一番下に移動できたらクリアというもの。

初期状態は左上のディスプレイに表示され、その形に自分でブロックをセットしてからゲームを始めます。パターンは511ステージが収録されており、結構遊び込めるボリュームです。ステージは1からスタートして、クリアすると1つずつ進みます。

ディスプレイを見てブロックを並べる

ブロックの種類はビッグスクエアブロックのほかは、1スペースの「スモールスクエアブロック」、2スペースの「レクタングルブロック」があります。レクタングルブロックは縦と横で使用します。

いずれのステージも2スペースが空いた状態でスライドを繰り返し、ビッグスクエアブロックがクリアの位置に来ると、それを自動検知してクリアの扱いになります。もちろん、ブロックを持ち上げて移動するのはルール違反です(笑)。

本体にプリントされているマークにビッグスクエアブロックが重なるとクリア
スタートの状態。ディスプレイの黄はスモールスクエアブロック、緑は横のレクタングルブロック、青は縦のレクタングルブロックを表している
クリアしたところ。ビッグスクエアブロックが所定位置にあれば、ほかのブロックの状態は問われない

ステージが上位になるほど難易度は高くなっていきます。最初の方は余裕で解けていても、100ステージを超える頃には少し考えないとクリアできなくなってきました。子供向けのおもちゃでもありますが、大人にとってもなかなかの難易度があるところが良いです。

ステージが進むと、ブロックを適当に動かしているだけでは解けなくなってきます。特にレクタングルブロックは動きの自由度が少ないので、しばしばビッグスクエアブロックを「通せんぼ」します。そこで、筆者的な1つの攻略法としてクリアに持ち込める「型」を考えて、まずはそれを目指すというやり方をするようになりました。

ちなみに「ゴールから逆算して考える」というのは、昨今のプログラミング教育(に限りませんが)でも重視される部分でもあるので、子供に遊ばせると単なる娯楽以上の学びがあるかもしれません。ブロックを動かした回数はカウントされませんが、最小手でクリアを目指すのもプログラミングに通じるところがあるでしょう。

ブロックを手で動かす心地よさ

ところで、このパズル自体はGiiKERのオリジナルではありません。英語圏では「Klotski」、日本では「箱入り娘」、中国では三国志の人物をあしらった「華容道」として知られており長い歴史があるそうです。その多くは木製のシンプルなものですが、GiiKERはエレキの技術を加えて現代風にアレンジしたということになります。クリアするとすぐに次のステージの配置が表示されるので、「あともう1ステージだけ!」とついついハマってしまいました。

電源は単3電池×2本

スーパースライド独自の点としては、通常のゲームモード以外に「ラーンモード」と「チャレンジモード」を装備しているところでしょう。ラーンモードはクリアに至る手順を1ステップずつ表示するモードで、いわば「回答」。なので、なるべく見ずに頑張ることをオススメします。チャレンジモードはタイマーが働いて、クリア時間をランク表示してくれるモードです。他の人と競うという使い方がありそうです。

昔からあるパズルなので当然スマホアプリとしても存在しますが、物理的なブロックを手で動かすのは脳トレ感が高まって楽しいものです。各ブロックには磁石が組み込まれていて、動かしたときに小気味よい音と感触が味わえます。この辺りもスマホゲームには無い面白味でしょう。

価格は5,000円前後とそれなりにするわけですが、1ステージ当たりにすれば10円程ということです。仕事の合間などにやっていますが、解けたときのスッキリ感はなかなかのもの。全ステージクリアできるか試してみてはいかがでしょうか。

1981年生まれ。2006年からインプレスのニュースサイト「デジカメ Watch」の編集者として、カメラ・写真業界の取材や機材レビューの執筆などを行う。2018年からフリー。