いつモノコト

クスリを“トリダス”超便利アイテム。もう指が痛くならない

今回紹介するのは、クスリを毎日大量に飲む人にぜひ使って欲しいアイテムだ。名前は「トリダス」。文字通りクスリを簡単に取り出せる道具だ。

筆者も毎日6種9錠のクスリを飲んでいる。筆者は昨年、狭心症の手術をして以来、クスリを飲んでいるのだが、とにかく飲み始めは数が多くて面倒だった。毎日クスリのシートを取り出して開封する作業は、9錠もあるとウンザリしてくる。

筆者が飲んでいるクスリ6種
実際に飲むのは9錠

なので少しでも楽にしようと、まずは一週間分のクスリを入れられるケースを買った。本来、毎日飲み忘れしないように曜日ごとにその日の分を小分けするのが目的のケースだが、面倒なので、曜日は無視してクスリの種類ごとに2~3週間分を一気に収納して、毎日そこから必要な数を取って飲むことにした。

最初に購入したケース
こんな感じで同じクスリを大量に小分けして使った

ズボラなことこの上ないが、これはなかなか楽。開ける作業は数週間に一度、一気にクスリを開けるだけなので気分的に楽だ、と最初は思った。しかし、致命的な欠点が一つ。大量のクスリを指で開封すると、指先がわりとしゃれにならないぐらいに痛くなるのだ。

筆者は一度、60日分くらいのクスリを一度に取り出したことがある。9錠×60=540錠。これだけの数を一度に開けると、指先と爪の間が痛くて地味にメンタルを削られる。時間も30分近くはかかった。

この段階で初めて「これはおかしい」と思った。世の中は賢い人が沢山いるので、こんな問題は、誰かがなんとかしているはずなのではないか、と。

クスリを取り出す「トリダス」

ここでようやく、「薬 取り出し」という感じでAmazonに相談(検索)したところ、あっさり問題が解決。

それが「トリダス」。大同化工の製品だ。そのほかにも類似品は沢山出ているので以前からあった製品だと思うのだが、筆者はこのとき初めて知った。当時の購入価格は1,028円(税込)。

人類の救世主「トリダス」
外観はホチキスのよう
オレンジ色の部分が取り出したクスリを納めるケース

ホチキスのような形状で、取り出したクスリを納めるケースが付いている。

使い方はいたって簡単で、ホチキスのように握ってクスリのシート(PTP)を挟み、パチパチと握っていくだけ。シートからクスリが1つずつ押し出され、ケースに収まる仕組みだ。クスリが貯まったらケースを取り外して取り出す。裏側にはゴム足も付いていて、置いた状態でも使える。

裏側にゴムシートが貼ってあり、置いた状態でも使える

これがまさに革命的な使い心地で、今までの苦労はなんだったのかと思わずにはいられない。力は要らないし、パチパチとあっという間にクスリの開封が完了する。なにより指が痛くない。「文明の利器」という言葉を久しぶりに実感する。

クスリを上から押し出す突起部分
クスリを挟むところに小さな突起がある。これがクスリのアルミ部分を簡単に破るため一役かっているらしい

これなら、毎日飲む分ごとに小分けにして1週間分のケースに収納できるかも、とも思ったが、実際やってみるとやはり面倒なので止めた。相変わらず曜日を無視して1種類ずつケースに収納している。1日分ごとこまめに開けるより、同じクスリを一気に開封するほうが楽だ。

調子に乗るとクスリを“割る”かも

仕様としては錠剤とカプセルの両方に対応している。筆者が飲んでいるクスリは今のところどれも快適に取り出せているのだが、苦手な場合もあるようだ。

また、注意したいのが、クスリを開ける場合、大量にトリダス内に貯めないこと。トリダス内部にクスリが溢れそうな状態でクスリを開けようとすると、クスリ同士がぶつかって割れてしまうことがある。ある程度貯まってきたら一旦取り出したほうがよい。

こんな感じでクスリが見えるようになったら要注意

筆者も調子に乗ってパチパチとやっていたら、「ガリッ」とやってしまった。大きめのクスリの場合はケース内に貯まるのが早いので注意したいところ。

ちなみにトリダスには上位モデルの「トリダスPRO」があり、こちらは、トリダス内にクスリを貯めるのではなく、直接クスリが下に置いてあるケースに落下するようになっている。業務用だが、筆者の使い方だとこちらの製品もアリだと思うので、そのうち購入するつもりだ。

ただ、こちらの価格は執筆時点で3,967円(Amazon)と4倍近く高い。

もっと早く知りたかった便利アイテム

トリダスは、毎日沢山のクスリを飲む人に、心からオススメできるアイテムだ。開封時に力もほとんど使わないので、お年寄りにも最適。指で開けるのとは比較にならない便利さがある。

また、全国の薬剤師の方々には、ぜひこの商品をもっとアピールしていただきたいところ。こんな便利なものを知らずに一生を過ごしていたら、QOLはダダ下がりである。

是非とも窓口で「こちらもご一緒にいかがですか?」と勧めていただければ、もっと幸せになれる人が増えるのではないだろうか。

清宮信志