ミニレビュー

弱点は全部つぶした? スマートタグ新作「Pebblebee 5」 QRで“見つけた人”から連絡も

Pebblebee 5はクリップ型「Clip 5」(左)とカード型「Card 5」(右)の2種類

ソースネクストから販売されているスマートタグ「Pebblebee(ペブルビー)」が、新世代の「5」シリーズになりました。ラインアップはクリップ型の「Pebblebee Clip 5」とカード型の「Pebblebee Card 5」の2種類。価格はどちらも5,390円(6月2日まで公式通販で4,800円)です。

以前、前モデルの「Pebblebee 4」(クリップ型・カード型・タグ型)を試しましたが、今回はその後継にあたる「5」シリーズを試用したので、新しくなった部分を中心に紹介していきます。

AppleとGoogleの両方の標準機能で探せる

Pebblebeeは、Apple製デバイスの「探す」と、Googleの「Find Hub(旧:デバイスを探す)」の両方のネットワークに対応するスマートタグです。この基本的な仕組みは「5」シリーズになっても変わりません。

AppleとGoogleの探すネットワークに両対応。同時には使用できない。

iPhone・Android両対応を謳うスマートタグの多くは、iPhoneの「探す」には対応していても、Androidではメーカー製アプリを使う必要があります。iPhoneとAndroidのどちらでも標準機能で使えるというのが、Pebblebee最大の特徴です。

サードパーティ製の独自ネットワークではなく、iPhoneやAndroidに標準搭載された機能をそのまま使うため、世界中のiPhoneやAndroidを介してタグの位置を追跡できます。

なお、Appleの「探す」とGoogleの「Find Hub(旧:デバイスを探す)」を同時に使うことはできません。切り替えにはタグのリセットが必要です。

望まない追跡を防ぐ仕組みにも標準対応しています。Appleの「探す」/Googleの「Find Hub(旧:デバイスを探す)」が定めるセキュリティ基準を満たしており、自分のスマホに登録していないPebblebeeが移動を共にした場合は自動で検出・通知されます。これは前モデルから搭載されている機能です。

カード型「Card 5」は薄型化+ワイヤレス充電に対応

カード型の「Card 5」は、Pebblebee 4のカード型より約40%薄くなり、厚さは約1.74mm。本体サイズは54×85mm、重さは14gです。クレジットカード2枚程度の薄さで、財布のカード入れに無理なく収まります。

Card 5の表面。クレジットカードサイズで波模様のデザイン
Card 5はワイヤレス充電に対応。Qi/MagSafe対応の充電器に置くだけで充電できる
カード型の厚みをノギスで実測。Card 5は約1.7mm(左)、前モデルのCard 4は約2.7mm(右)

そして「5」シリーズで個人的に一番うれしいのが、ワイヤレス充電(Qi/MagSafe)に対応したこと。前モデルのカード型は片側が専用コネクタの専用ケーブルでしか充電できず、ケーブルの紛失に注意が必要でした。Card 5は対応の充電パッドやMagSafe充電器に置くだけで充電できるので、その弱点が解消されています。

クリップ型「Clip 5」はブザー音量がアップ

クリップ型の「Clip 5」は、本体から鳴らせるブザーの音量が向上しました。前モデルの約88dBに対し、Clip 5は約97dB。家の中で「サウンドを再生」して探すとき、音が大きいほど見つけやすいので、地味ですが効いてくる改善です。

本体サイズは45×38×8.5mm、重さは10g。充電はUSB-Cのままで、手持ちのケーブルが使えます。なお本体は前モデルのクリップ型よりわずかに厚くなっています。

クリップ型のClip 5。USB-Cポートを備える
クリップ型の新旧比較。左がClip 5、右が前モデルのClip 4(ハチのロゴ入り)
厚みの比較。Clip 5(左)は前モデルのClip 4(右)よりわずかに厚い

QRコードで“拾われた後”にも備える

本体にQRコードが備わったのも「5」シリーズの新しいところです。落とし物を拾った人がスマホでQRコードを読み取ると、Pebblebeeアプリ経由で持ち主にメッセージを送れます。

AppleやGoogleのネットワークでの追跡は、本体の電池が切れると使えません。QRコードなら、拾った人が読み取ってくれれば、電池が切れていても持ち主に連絡が届く可能性があります。電子的な追跡に、アナログな連絡手段の保険が一枚加わった形です。発見率の向上につながりますね。

Clip 5の裏面に印字されたQRコード。拾った人が読み取るとPebblebeeアプリで持ち主にメッセージを送れる
カード型のCard 5も裏面にQRコードを備える。中央の円はワイヤレス充電のコイル位置

前モデルの耐水性能はIPX6でしたが、「5」シリーズはIP66になりました。先頭の「6」は防塵性能を表します。水に加えて粉塵にも強くなったので、屋外や砂ぼこりの多い場所で使うものに付けても安心です。

選べる2つのタイプ

Pebblebee 5には、クリップ型「Clip 5」とカード型「Card 5」の2タイプがあり、付けたいものに合わせて使い分けられます。

クリップ型にはキーホルダーが付属するので、バッグや鍵に取り付ける使い方が向いています。

Clip 5にはキーホルダーが付属する
鍵と一緒に付けたところ
カバンに付けたところ

カード型はクレジットカードサイズで、厚さはクレジットカード2枚程度。財布のカード入れに忍ばせるのにちょうどいいサイズ感です。

Card 5を財布(カードケース)に入れたところ。

どちらの形状でも探す機能は同じなので、付けたいものに合わせて形を選べばOKです。

充電式バッテリーを搭載し、繰り返し使えるのも変わらず。1回の充電で、Clip 5は最大約12カ月、Card 5は最大約18カ月使えます。電池切れで買い替えになるタイプもまだ多い中、どちらも充電式なのはうれしいところです。

充電方法はモデルで異なります。Clip 5はUSB-C、Card 5はワイヤレス充電です。どちらも充電ケーブルや充電器は付属しないので、Clip 5は手持ちのUSB-Cケーブル、Card 5は対応の充電パッドやMagSafe充電器を別途用意します。

Clip 5はUSB-Cで充電。充電中はLEDリングが光る。ケーブルは付属しないので手持ちのものを使う

セットアップも簡単

セットアップは、iPhoneの場合は「探す」アプリから行ないます。新規追加メニューから「その他の持ち物を追加」を選んでペアリングします。自動検出には非対応で、本体のハチのロゴ部分を2回押すとペアリングモードになり、アプリ側で検出できるようになります。

手順はAirTagと少し異なりますが、難しいことはなく、画面の指示に従えば完了します。ペアリングが終わると「探す」アプリのマップに表示され、AirTagを含む他のスマートタグと一元管理できます。

「サウンドを再生」「紛失モード」など、AirTagでおなじみの機能ももちろん使えます。

Pebblebeeが見つかったら「接続」をタップ
ペアリングが完了するとマップ上に持ち物が表示される

ひとつ注意したいのは、AirTagと違ってUWB(超広帯域無線通信)には対応していないこと。10m程度の近距離で「どの方向に、どのくらいの距離にあるか」を矢印で示してくれる精密な探索はできません。

とはいえ、家の中であればサウンドを再生させればおおよその位置はわかるので、致命的というほどではないと思います。

AirTagはUWB対応で近距離だと方向と距離を表示してくれる。Pebblebeeはこの機能には非対応

QRコードによる落とし物対策、防塵対応、そしてカード型のワイヤレス充電と、前モデルで気になっていた部分がきっちり改善されている印象です。

UWBによる近距離の精密探索ができない点は前モデルから変わりませんが、それ以外の使い勝手はAirTagとほぼ変わりません。それよりも、iPhoneでもAndroidでも標準機能で探せる安心感のほうが大きいでしょう。

「5」シリーズではそこにQRコードという保険が加わり、前モデルのカード型で気になっていた専用ケーブル依存もワイヤレス充電で解消されました。防塵対応も地味にありがたいです。前回の特徴はそのままに、弱点だった部分をしっかり改善した堅実な世代更新と感じました。

小出 悠太郎

1990年生まれ、青森出身のWebエンジニア。高専卒業後、放射線業務従事者、Webライター、編集者の職を経て現在に至る。2012年から運営しているブログでは、自作PCやカメラ、スマホといったガジェットのレビューを発信中。エンジニア、ブロガー以外にも、ライター、カメラマンなど、活動は多岐にわたる。