ミニレビュー
コールマン×ローソン日傘が涼しい! 日傘はじめました
2025年6月28日 09:15
昨年、小学生の息子がサッカーを始めた。毎月一度は週末に試合があり、親はグラウンドの観覧席で半日を過ごす。息子のサッカーの観覧で何が辛いって、陽差しがとにかく辛い。グラウンドには屋根はもちろん、陽差しを遮るものはほとんどないため、晴れていると半日、陽を浴びることになる。
そうして何度目かの試合で、これってとても不健康だなって気がついた。筆者のような中年のおっさんには、陽差しにあらがう体力がないのだ。半日、陽を浴びた後に帰宅すると、ぐったりと疲れてしまって、せっかくの休日を損した気持ちになる。
それで次の試合からは、大きく黒い雨傘を差すことにした。これがすこぶる快適だった。ただし、うちの地域だけかもしれないが、小学校のサッカー観戦は、スタッフ以外は女性が圧倒的に多い。そんな中で、父親が1人、大きな黒い雨傘を差している……これを客観的に見ると、異様だろうなと。
そこで今年は、ローソンがコールマンとコラボした日傘「晴雨兼用・自動開閉折りたたみ傘 55cm」を、2,980円で購入して使い始めた。これがとても良かったので、その快適さを綴っていく。
テントやタープの技術を応用した日傘
「晴雨兼用・自動開閉折りたたみ傘 55cm」は、晴雨兼用タイプの雨の日にも使える折り畳み傘。遮光率が90%以上でUV遮蔽率が99.9%以上としている。
コールマンと言えばキャンプ用品で有名だが、そのテントやタープ、シェードなどで使われている「ダークルームテクノロジー」が、今回の日傘に反映されているのだ。
晴天時専用の日傘の方が、晴雨兼用のよりもUVカット率や遮熱性で劣ると語られることもあるが、筆者は晴雨兼用で十分に効果を感じられている。
日傘効果で5℃も温度が下がった
どのくらい熱を遮ってくれているのだろうか。そこでベンチに傘を差し、その日陰と日向の両エリアに1つずつ温度計を置いて計測してみた。計測時間は約15分。
まずは2つの温度計を15分ほど日向に置いて、日向での温度をチェック。2つの温度計は異なるメーカーだったためか温度に差はあったが、今回は日陰用と日向用で実験するのでそのまま計測した。
日向用のスタート温度は38.7℃で、日陰用のスタート温度は41.4℃。いずれも気温よりも温度が高いのは、直射日光に当てていたり、ベンチが蓄熱していることもあるだろう。
傘を立てかけてから約15分後。左側に置いた日向用の温度計は39.5℃、右側に置いた日傘で作った日陰の温度計は36.2℃になった。
結果として、日向の温度が0.8℃上がったのに対して、日傘で作った日陰の温度は5℃下がり、日傘の効果が侮れないことが分かった。体感でも、日傘を差していた方が涼しくなるし、それだけ体力の消耗も少ない。
開始時 | 15分後 | 温度差 | |
---|---|---|---|
日向 | 38.7℃ | 39.5℃ | +0.8℃ |
日陰 | 41.2℃ | 36.2℃ | -5℃ |
実際に使っていて感じるのが、日傘にはサングラスと同じような効果があることだ。例えば太陽が傾いた夕方に、西に向かって歩くと、まぶしいだけでなくとても暑く感じる。一方で、サングラスをかけると、暑いという感覚がやわらぐ。日傘も同じように、陽の光を遮ることで、視覚で暑いと感じる具合がやわらぐ。この効果は感覚値でしかないが、とても大きいように筆者は思う。
ちなみに日傘をしていても、アスファルトやコンクリートからの反射で、眩しく感じることは多い。日傘と同時にサングラスをかけると、より涼しく感じられる。
日傘の最初の1本として悪くない使いやすさ
「晴雨兼用・自動開閉折りたたみ傘 55cm」は、名前の通り傘骨が55cmある。傘が円だとすれば、傘を広げた時の半径が(傘骨が曲がっているのは無視すると)約55cmということ。では直径は? というと、実測で約97cm。これは一般的な雨用の折り畳み傘と同じくらいか、やや広く、陽差しを遮るのには十分な広さだ。
むしろ、これ以上大きいと、歩道を歩いて誰かとすれ違う時に「チッ……狭い歩道で日傘なんて差すなよ」と、嫌がられるだろう。もちろん約1mも広がるものを差していることを、しっかり認識して街中を歩きたい。
また、同品は手元のボタンを押すと自動でパサッと傘が広がる。日陰から日向に移動する時に、パッと使い始められるし、突然雨が降ってきた時も便利だ。さらにボタンを押すと、今度はパサッと傘が畳まれる。
ただ、メリットがあればデメリットもある。間違ってボタンを押して閉じてしまった場合には、もう一度ボタンを押しても傘は広がらない。バネを内蔵した傘の中棒を縮めてからでないと、ボタンを押しても広がらない仕組みだ。これは雨用の自動開閉式の折り畳み傘と同様。個人的には好きではないが、同方式を採用した製品が多いので、メリットが多いと感じる人の方が多いのだろう。
男が日傘を使っていて恥ずかしくないか? と思う人もいるだろう。正直、最初は恥ずかしかったし、軽減したとはいえ今も恥ずかしい。ただし、猛暑日が続くなかで使っていると、その恥ずかしさよりも快適さの方が勝る。
とにかく昨今の夏は、気温の高さもだが陽差しの強さも尋常ではない。科学的な根拠は示せないが、真夏日や猛暑日に日光を浴び続けるのは、体力の消耗や熱中症の危険もあり不健康だろう。特にオフィス街では、年々日傘を差す男性は増えているように感じる。
そんななか、ローソンで気軽に買えるコールマンの「晴雨兼用・自動開閉折りたたみ傘 55cm」は、日傘の最初の1本として悪くない。今後も夏の間は、晴れの日も雨が降りそうな日も、持ち歩くことにした。