ミニレビュー

コールマン×ローソン日傘が涼しい! 日傘はじめました

コールマンの日傘「晴雨兼用・自動開閉折りたたみ傘 55cm」

昨年、小学生の息子がサッカーを始めた。毎月一度は週末に試合があり、親はグラウンドの観覧席で半日を過ごす。息子のサッカーの観覧で何が辛いって、陽差しがとにかく辛い。グラウンドには屋根はもちろん、陽差しを遮るものはほとんどないため、晴れていると半日、陽を浴びることになる。

そうして何度目かの試合で、これってとても不健康だなって気がついた。筆者のような中年のおっさんには、陽差しにあらがう体力がないのだ。半日、陽を浴びた後に帰宅すると、ぐったりと疲れてしまって、せっかくの休日を損した気持ちになる。

それで次の試合からは、大きく黒い雨傘を差すことにした。これがすこぶる快適だった。ただし、うちの地域だけかもしれないが、小学校のサッカー観戦は、スタッフ以外は女性が圧倒的に多い。そんな中で、父親が1人、大きな黒い雨傘を差している……これを客観的に見ると、異様だろうなと。

そこで今年は、ローソンがコールマンとコラボした日傘「晴雨兼用・自動開閉折りたたみ傘 55cm」を、2,980円で購入して使い始めた。これがとても良かったので、その快適さを綴っていく。

ローソンで購入

テントやタープの技術を応用した日傘

「晴雨兼用・自動開閉折りたたみ傘 55cm」は、晴雨兼用タイプの雨の日にも使える折り畳み傘。遮光率が90%以上でUV遮蔽率が99.9%以上としている。

コールマンと言えばキャンプ用品で有名だが、そのテントやタープ、シェードなどで使われている「ダークルームテクノロジー」が、今回の日傘に反映されているのだ。

晴天時専用の日傘の方が、晴雨兼用のよりもUVカット率や遮熱性で劣ると語られることもあるが、筆者は晴雨兼用で十分に効果を感じられている。

コールマンのテントやタープなどで採用されている「ダークルームテクノロジー」を、日傘に応用している
表側は明るい銀色の生地。遮光率は90%以上でUV遮蔽率が99.9%以上
裏側は少し黒っぽい

日傘効果で5℃も温度が下がった

どのくらい熱を遮ってくれているのだろうか。そこでベンチに傘を差し、その日陰と日向の両エリアに1つずつ温度計を置いて計測してみた。計測時間は約15分。

まずは2つの温度計を15分ほど日向に置いて、日向での温度をチェック。2つの温度計は異なるメーカーだったためか温度に差はあったが、今回は日陰用と日向用で実験するのでそのまま計測した。

日向用のスタート温度は38.7℃で、日陰用のスタート温度は41.4℃。いずれも気温よりも温度が高いのは、直射日光に当てていたり、ベンチが蓄熱していることもあるだろう。

実験前に2つの温度計を、同じ日向に置いている。温度計のメーカーが異なることもあり、左が38.7℃で右が41.2℃となった
傘を設置して、片方(右)の温度計を日陰においた

傘を立てかけてから約15分後。左側に置いた日向用の温度計は39.5℃、右側に置いた日傘で作った日陰の温度計は36.2℃になった。

結果として、日向の温度が0.8℃上がったのに対して、日傘で作った日陰の温度は5℃下がり、日傘の効果が侮れないことが分かった。体感でも、日傘を差していた方が涼しくなるし、それだけ体力の消耗も少ない。

15分後の様子
日向の左側が39.5℃に、日陰にした右側が36.2℃になった
開始時15分後温度差
日向38.7℃39.5℃+0.8℃
日陰41.2℃36.2℃-5℃

実際に使っていて感じるのが、日傘にはサングラスと同じような効果があることだ。例えば太陽が傾いた夕方に、西に向かって歩くと、まぶしいだけでなくとても暑く感じる。一方で、サングラスをかけると、暑いという感覚がやわらぐ。日傘も同じように、陽の光を遮ることで、視覚で暑いと感じる具合がやわらぐ。この効果は感覚値でしかないが、とても大きいように筆者は思う。

ちなみに日傘をしていても、アスファルトやコンクリートからの反射で、眩しく感じることは多い。日傘と同時にサングラスをかけると、より涼しく感じられる。

日傘の最初の1本として悪くない使いやすさ

「晴雨兼用・自動開閉折りたたみ傘 55cm」は、名前の通り傘骨が55cmある。傘が円だとすれば、傘を広げた時の半径が(傘骨が曲がっているのは無視すると)約55cmということ。では直径は? というと、実測で約97cm。これは一般的な雨用の折り畳み傘と同じくらいか、やや広く、陽差しを遮るのには十分な広さだ。

傘骨の長さは55cmで、傘の広がりは約97cm
傘骨は、複数の素材を組み合わせて構成されている
傘骨の先端は柔らかい素材なので、強風でも折れることはなさそうだ
陽差しを遮るのには十分な広さ

むしろ、これ以上大きいと、歩道を歩いて誰かとすれ違う時に「チッ……狭い歩道で日傘なんて差すなよ」と、嫌がられるだろう。もちろん約1mも広がるものを差していることを、しっかり認識して街中を歩きたい。

また、同品は手元のボタンを押すと自動でパサッと傘が広がる。日陰から日向に移動する時に、パッと使い始められるし、突然雨が降ってきた時も便利だ。さらにボタンを押すと、今度はパサッと傘が畳まれる。

手元のボタンを押すと開閉できる

ただ、メリットがあればデメリットもある。間違ってボタンを押して閉じてしまった場合には、もう一度ボタンを押しても傘は広がらない。バネを内蔵した傘の中棒を縮めてからでないと、ボタンを押しても広がらない仕組みだ。これは雨用の自動開閉式の折り畳み傘と同様。個人的には好きではないが、同方式を採用した製品が多いので、メリットが多いと感じる人の方が多いのだろう。

男が日傘を使っていて恥ずかしくないか? と思う人もいるだろう。正直、最初は恥ずかしかったし、軽減したとはいえ今も恥ずかしい。ただし、猛暑日が続くなかで使っていると、その恥ずかしさよりも快適さの方が勝る。

とにかく昨今の夏は、気温の高さもだが陽差しの強さも尋常ではない。科学的な根拠は示せないが、真夏日や猛暑日に日光を浴び続けるのは、体力の消耗や熱中症の危険もあり不健康だろう。特にオフィス街では、年々日傘を差す男性は増えているように感じる。

そんななか、ローソンで気軽に買えるコールマンの「晴雨兼用・自動開閉折りたたみ傘 55cm」は、日傘の最初の1本として悪くない。今後も夏の間は、晴れの日も雨が降りそうな日も、持ち歩くことにした。

折り畳み傘なので、バッグの中にも入れやすい
河原塚 英信