ミニレビュー

オフィス回帰の流れ。骨伝導イヤフォン「OpenMove」がちょうどいい

Shokz「OpenMove」

コロナ禍となってから2年が経ちました。リモートワークやZoomなどのビデオ会議はもはや当たり前のものとなり、オフィスワーカーであれば誰もが体験するものになっています。その一方で、3月にまん延防止重点措置が解除され、国内外で「出口戦略」が示されたことで、少しずつ「オフィス回帰」の流れも見えてきています。

そうした中、オフィス回帰で困るのが、「家」=リモートに最適化しすぎてしまったこと。自宅の場合、家族のじゃまにならなければ、ヘッドフォンやスピーカーなど好きなものを使えば良いのですが、オフィスでのビデオ会議などは、周囲を気にしながら行なわなければなりません。一方で、オフィスならではの「会話」も重要で、ずっとイヤフォン/ヘッドフォンを着けて、外部を遮断しているのもよろしくないと思います。

そうしたいま、重宝しているのが、Shokz(旧AfterShokz)の骨伝導式Bluetoothヘッドセット「OpenMove」です。一般的なイヤフォンとは異なり、骨伝導のため耳を塞がずに使えます。そのためイヤフォンを長時間着けすぎていて耳が痛い、といったことはありません。ミーティングや記者会見のプレゼンテーションを見る、といった用途では音質も十分です。

OpenMoveとmouse X4-i7

筆者の場合、リモートワークで長時間イヤフォンを装着したことで耳が痛くなったこともあり、昨秋にOpenMoveを購入し、しばらく使っていました。その後、自分の発言機会が少ない会議などはスピーカーフォンを、発言機会が多いインタビューなどの時だけイヤフォンを使うようになったことから、自宅でのOpenMove利用は減っていたのですが、オフィスへの出社頻度が増えると、ずっとイヤフォンを使わざるを得なくなります。そこで、再びOpenMoveの出番が回ってきました。

オフィスにおいては、OpenMoveを外さずに会話ができるということもメリットです。耳を塞いでいないため、話しかけられても普通に会話ができます。オフィスならではの対面コミュニケーションを妨げないのはOpenMoveならではのメリットと言えそうです。

バッテリー駆動時間は約6時間で、筆者の場合はほぼ1日中使えています。また、USB Type-Cで充電できるあたりも便利です。

気になる点は、音漏れがそれなりにある点でしょうか。弊社オフィスでも固定電話がなくなったことで、以前よりかなり静かになっています。OpenMoveの音漏れは音量こそ大きくないのですが、シャカシャカとしたちょっと耳障りな音で静かなオフィスでは気になります。音量を絞ってもしっかり聞こえるので、隣の人と3m程度離れていれば概ね問題はないかと思います。

音質もビデオ会議には充分なクオリティで、マイクの音質も良好です。ただ、音楽鑑賞については、普通のヘッドフォンのほうが良いと思います。

価格は9,999円。筆者はAmazonのセールで7,680円で購入しました。フルリモートではなく、フルでのオフィス勤務でもないという“ハイブリッド”なビジネス環境にフィットする製品だと思います。

臼田勤哉