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KDDIとドコモ、ミリ波の共用中継器を開発 景観にも配慮し上野公園で実証

ミリ波の中継イメージ

KDDIとNTTドコモは、ミリ波エリアを効率的に拡大する共用中継器を京セラの協力のもと開発を完了し、上野恩賜公園で同中継器を活用した実証実験を2026年夏から開始する。

この中継器は、KDDIとドコモ両社のミリ波基地局からの電波を1台で中継することができるため、効率的なミリ波エリアの拡大を図れる。両社は、中継器による効果を検証しながら、連携してミリ波エリアの拡大を推進する。

5G通信では、ミリ波の広い帯域幅を活用することで、高速かつ大容量な通信が可能となるが、ミリ波には電波の直進性が強く遮蔽物の影響を受けやすいという課題もある。そのため、面的なエリアを形成するには多くの基地局が必要となる。

課題解決に向け、KDDIは2024年12月にミリ波基地局からの電波を中継し、自律的かつ連続的なエリア形成を可能にする無線中継技術を開発。同技術を備えた中継器を活用して西新宿ビル街や高輪ゲートウェイ駅前など人が多く集まる場所を中心に、ミリ波のエリアを拡大してきた。

ドコモもスタジアムなどのエンターテインメント施設などにおいて、ミリ波エリアを拡大しているが、従来各事業者で進めてきたミリ波エリアの拡大を加速させるため、事業者間で共用可能な中継器を開発。実証を行なう。

従来技術と新技術の比較

今回の開発では、装置の筐体を変えずに、これまで事業者ごとに個別実装が必要だったフィルターや増幅回路を共用化し、両社の信号を同時に中継できるよう拡張。また、各社の基地局から届く信号の向きや強さの違いによる通信品質のばらつきを抑えるため、事業者ごとの信号を検出し、両事業者に対して最適なアンテナ面を選択する機能を実現した。

新たな中継器を活用することで、各社が個別で施工する場合と比較し、施工費や設置スペースの削減が可能となる。また、サイズが216×216×246mm、重量4.9kgと、一般的なミリ波用の基地局に比べて大きさと重さを約7割削減。設置性の向上とともに、景観や環境への負荷も低減され、街路灯などへの設置が可能としている。

中継ルートの最適化

実証エリアは、多くの人が訪れ、十分なエリア品質及び容量の確保が求められる上野公園を選定。KDDIとドコモそれぞれのミリ波基地局からの電波を中継し、両社のミリ波エリアを拡大しながら、エリア拡大効果(カバレッジ、通信品質、通信速度など)や、環境変化に応じた自律的なエリア形成、中継ルート最適化、設備コスト削減や設置性向上などの運用面の有効性、28GHz帯の周波数帯域などを検証していく。