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マンションにペットシッターが常駐 三菱地所がペット共生新事業
2025年8月19日 17:35
三菱地所は、ペット共生型賃貸マンションの提供を通じペットとの新しい暮らし方を提案する「P-manプロジェクト」の事業化に向けた検証を開始する。
「P-man」は、マンション内に常駐のペットシッターと犬の保育園を設置することで、ペットがいるライフスタイルに寄り添い、ペットとペットオーナーが共に豊かに暮らせる「真の共生」マンションの実現を目指す取り組み。
外出や出張が多い単身者や共働き世帯が主なターゲットで、留守番中の不安やペットの運動不足だけでなく、急な外出や高齢ペットの介護ケアなどさまざまな課題を解決する。
具体的には、マンションの1階に「犬の保育園」と「常駐ペットシッター」を導入。ペットに関する困りごとをいつでも相談できる体制を作る。
ペットを軸にした互助コミュニティもサポート。ペット情報やグッズ等のシェアも行なう。そのほか、病院や往診サービス、ペットグッズメーカーとの連携や、カーシェアなどのシェアリングサービスも付帯する。
ペットフレンドリーな設備やIoT機器も整備。空調や照明の遠隔操作、ペット向け内装を施す。共用部にはドッグランも整備する予定。
P-manについては、2023年度に検証を開始し100人を超えるペットオーナーインタビューを通じて事業案を構築。2024年度には既存のペット飼育可賃貸マンションで期間限定のサービス拠点を展開したところ、約3カ月で想定を大幅に上回る3,000人近くのサポーター登録を獲得したという。
分譲・賃貸共にペット可の新築マンションの普及は進んでいるが、必ずしもペットの存在を受け入れられるとは限らない近隣への迷惑や、日常の世話にとどまらず緊急時の対応に不安と課題を抱えるペットオーナーは少なくない。本プロジェクトは、ペットとの暮らしに特化したサービスを備え、一歩踏み込んだ「次世代型コンセプトマンション」としている。
ペット向けのサービスについては、都市型ペットサービスの複合施設を展開するソプラ銀座と2025年7月に基本協定書を締結。トリミングや犬の幼稚園、トレーニングなどの知見をもつ同社が、P-manの物件開発に向けた企画・設計監修を行なっていく。
現在、プロジェクトについては事業化前の段階で、引き続き事業性を検証する予定。1棟目物件の開発は未定だが、25年度内の開業を目標にプロジェクトを推進していく。
