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スマートニュース、複数の記事からニュースを要約「スマニューAIまとめ」
2025年7月24日 15:03
ニュースアプリの「SmartNews(スマートニュース)」は、主要なニュースを複数の記事から個別に要約する「スマニューAIまとめ」を7月24日から提供開始する。iOS/AndroidのSmartNewsアプリで順次利用可能になる。
「スマニューAIまとめ」は、生成AIを活用し、主要なニュースを複数の記事から個別に要約する新機能。全国紙や民放キー局などと50以上のメディアと提携し、各記事の要約を一つの記事にまとめて提供することで、ニュースの出来事や背景を多角的な視点から伝え、ニュースの全体像を、わかりやすく伝えるニュース体験を目指す。
SmartNewsアプリのトップに、トップ画面上部に「スマニューAIまとめ」というブロックが表示される。気になるニュースを選ぶと、生成AIが複数の記事を個別に要約し、テーマごとにブロック化した一つの記事として読めるようになる。
個別の記事要約から詳しい情報を知りたい場合は、出典リンクから各社の元記事にアクセスできるしくみ。
提携メディアは、読売新聞/産経ニュース/時事通信社/日テレNEWS NNN/FNNプライムオンラインなど53媒体となっている。ニュースリリースには「窓の杜」以外の記載は無いが、インプレスのWatchシリーズ各媒体も参加している。
AIまとめの対象となる「主要ニュース」は、社会・政治・経済・国際情勢などのジャンル。ピックアップの基準は非公開だが、「ハードニュース」とも呼ばれる多くの人に知っておいてほしい情報が対象となる。
SmartNewsでは、専門の編成チームにより1日20本程度の主要ニュースをピックアップし、そのうち3本程度をパーソナライズしてユーザーに提供していた。このピックアップする主要ニュースを、AIを使ってよりわかりやすく、より深堀りする形で提供するのが「スマニューAIまとめ」となる。
まとめページでは、国内の全国紙や民放キー局などが報じる「同一テーマ」の主要ニュースを、生成AIが記事ごとに個別に要約。複数の要約を一つの記事にまとめて構成する。
記事の冒頭では、「何が起きたか(出来事)」「なぜ起きたか(背景)」「これからどうなるか(展望)」といった3つのポイントを示すほか、意見が分かれるニュースでは複数の意見を入れるなどで、多角的な視点からニュースの全体像を提示する。「まとめ」のほか「続報」というフォーマットも用意しており、ニュースの続きもわかりやすく伝える。
スマートニュースの日本事業プロダクト担当VP・村上臣氏は、「ただサマリーにするだけでなく、多面的な視点で伝えることを重視した。ニュースの背景や今後の見込みなどを伝えることで、ニュースの全体像理解を助けたい」とスマニューAIまとめの意義を説明する。
メディアビジネス担当VPの洪錫永氏は、「背景情報を知らないと読めないニュースが増えている」と語る。例えば、〇〇が決定といった「速報」だけではニュースの意味がわからないといった場合は多い。「速報」だけでなく「事象の説明」、「結果」など、1つのニュースでも時系列を追うと情報は変わっていくため、AIまとめにより、こうした流れを追えるようにする。また、編成チームによる、主要ニュースのピックアップにおいては、「どちらの記事が良いか」の議論に時間がかかるなどの課題もあったが、AIまとめにより複数の意見を紹介するまとめなども作れるようになり、ユーザーの理解に繋げられるとする。
個別の記事要約には、出典メディア名を明示し、元記事へのリンクも設置。興味を持ったユーザーが、ワンタップで元記事を閲覧できるようにしている。
ページ内で発生した収益は、出典元の複数メディアに還元。許諾を得た記事利用と要約作成について対価を支払う形となる。なお、記事は要約の生成と編成のためにのみ使用し、生成AIの学習データには使用しない。
またAI要約等による誤りについては、システムと人の目によるチェックを実施し、事前・事後で対応していく。利用するニュースは原則2週間以内のものとなる。
今後もSmartNewsアプリに継続的にAI技術を導入し、「スマニューAI」として強化していく。











