ニュース

竹中工務店、移動できる家「モバイルハウス」をレンタル・販売

モバイルハウスを活用した移動式コンビニを牽引する様子

竹中工務店は、トレーラー開発・製造を行なうクロコアートファクトリーとの共同出資により、モバイルハウス活用事業を展開する新会社「株式会社オフグリッドフィールド」を設立し、事業を開始した。

竹中工務店は23年11月より、自立電源と自立通信を備えた「牽引式オフグリッド型モバイルハウス」の開発・試験導入を進めてきた。工事事務所としての活用を見据えたもので、導入した現場に勤務する担当者の移動時間削減等の生産性向上を確認した。

大阪・関西万博の工事現場における活用状況

24年5月には実証実験として、同型のモバイルハウスを活用した移動式コンビニエンスストア(ファミリーマート)を大阪・関西万博の工事現場内に開店。建設業界に限らない様々な分野から高い関心が寄せられたという。

これらの成果を踏まえ、建設現場でのさらなる活用促進に加え、移動可能で電気や通信のインフラがない場所でも活用できるモバイルハウスの特性を生かして社会課題解決を図る事業を本格的に展開するため、新会社を設立した。新会社のコンセプトは「まちづくりモビリティーカンパニー」。

新会社では、自立電源(ソーラーパネル+蓄電池)や自立通信(衛星インターネット)を装備した牽引式モバイルハウスや、トレーラーハウスを基盤としたオフグリッド型モビリティーに関する、以下の4つの事業を展開する。

  • オフグリッド型モビリティーのレンタル事業
  • レンタカー事業者等へのオフグリッド型モビリティーの販売事業
  • オフグリッド体験パークの運営事業
  • オフグリッド型モビリティーを活用した屋外空間の企画提案事業

25年2月にレンタカー事業の認可を受け、事業を開始している。初年度のレンタル稼働率は年間平均60%を目指す。牽引式モバイルハウス、オフグリッド型モビリティーはレンタルのニッケンからもレンタル可能。建設現場へのレンタル事業以外の活用展開も推進し、「まちづくりモビリティーカンパニー」として地域活性化など課題解決への貢献を図る。