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所沢駅西口・西武鉄道車両工場跡地に大型商業「エミテラス所沢」 全142店舗
2024年4月19日 13:47
西武池袋線・新宿線 所沢駅西口の西武鉄道所沢車両工場跡地で開発が進められている商業施設の名称が「エミテラス所沢」に決定した。開業は9月で、全142店舗が出店する。そのうち139テナントの詳細が発表された。
西武鉄道所沢車両工場跡地を含む周辺一帯で進められている「所沢駅西口土地区画整理事業」地区内に、西武リアルティソリューションズと住友商事が商業施設を開発する「所沢駅西口開発計画」。名称、開業時期、全142店舗のうち公表済の11のキーテナントを含む139店舗が発表された。
エミテラス所沢の名称は、「ほほえみ」の「Emi」と、「Terrace」を組み合わせて表現したもの。「ほほえみ」は西武グループがスローガンに掲げる「でかける人を、ほほえむ人へ。」から来ており、「Terrace」は住友商事グループが商業施設を開発する上で大切にしている「居心地の良さ」を象徴するものとして採り入れた。
ロゴは、「Emi」のアルファベットを記号化したデザインで、それぞれの三角形で「人」「都市」「自然」を象徴。それらが融合して、たくさんの「笑みが生まれるテラス」であることを表現している。
規模は、敷地面積約34,000m2、延床面積約129,000m2、店舗面積約43,000m2、地上7階、最高高さ37.4m、駐車場台数約1,700台。商業フロアは4層。
キーテナントとしてシネマコンプレックス、サミットストア、アカチャンホンポ、スポーツデポ、ノジマ、ナムコなど11店舗が発表されていたが、これにユニクロが加わり、キーテナントが全12店舗となる。
シネマコンプレックスは、名称が「T・ジョイ エミテラス所沢」に決定した。規模は12シアター、1,872席。その中で、没入型映画体験を提供する「IMAXレーザー」、3面マルチプロジェクション・映画上映システム「ScreenX」、立体音響技術「Dolby Atmos」を配した3つの特徴的なシアターを展開する。
139テナントのうち、埼玉初出店は22店舗、所沢市内初出店は91店舗。これまでエリアになかった店舗や新しい体験を提供する店舗のラインナップとしている。また、西武鉄道沿線の居住者を中心に、子育てファミリーからアクティブシニアまで幅広い世代に対応した店舗を展開する。
施設内には西武鉄道所沢車両工場跡地のレガシーとして、本線と西武鉄道所沢車両工場を結んでいた「引き込み線」や、西武鉄道が運転士の養成などで使用していた「運転用シミュレータ」などを設置する。
西武鉄道所沢車両工場は2000年まで鉄道車両の製造や修繕を行なっていた場所。鉄道会社は車両を製造会社から購入することが定石だったが、西武鉄道では日本の大手私鉄で唯一の直営工場として所沢車両工場で車両を新造しており、1960年~1970年代のほとんどは自社製だったという。1999年3月に9000系の出場をもって新造業務を終了、2000年6月に2000系の重要部検査を終了し、武蔵丘車両検修場に機能を移転したことで、同工場は役割を終えた。所沢車両工場では1,200両以上の車両が新造され、2000系をはじめ同工場で製造された車両は現在も運行されている。
所在地は埼玉県所沢市東住吉10番。事業費は約295億円。周辺一帯で進められる土地区画整理事業では、道路の拡幅や歩道空間・公園の整備なども実施される。