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横浜市、公園内禁煙に

横浜市は、横浜市公園条例の中に、公園における禁止行為として「喫煙」を追加することを、公園における受動喫煙対策の方向性として取りまとめた。

横浜市公園条例を改正し、市立公園内において禁止する行為として「喫煙(健康増進法(平成14年法律第103号)第28条第2号に規定する喫煙をいう。)をすること。」を加え、「公園内禁煙化」を検討している。

横浜市では、'23年7月から8月にかけて公園での喫煙に関するアンケート調査を実施。「公園を利用している際に喫煙で迷惑と感じたことがあるか」の問いについては「よくある」「たまにある」が、eアンケートでは約6割、子育て世代では約8割、公園愛護会では約5割となった。

「公園内での喫煙について、どのようなことが迷惑と感じたか」の問いについては、eアンケートと子育て世代では「たばこの煙やにおい」と「吸い殻のポイ捨て」、公園愛護会では「吸い殻のポイ捨て」が特に多かったという。「自由意見」では、公園で何らかの受動喫煙対策を求める意見が多く寄せられた。

'23年10月から11月にかけては、一部公園で禁煙を試行実施。駅前に立地する藤が丘駅前公園や天王町駅前公園では一定数の喫煙があったが、天王町駅前公園では試行中の喫煙者の数が大幅に減少。禁煙を周知した効果が一定程度あったものと見ている。

また現地アンケート調査では、「公園を利用している際に喫煙で迷惑と感じたことがあるか」の問いについて、「よくある」「たまにある」の回答割合が高かったのは藤が丘駅前公園で、5割を超えた。一方で従前から喫煙者が少ないこども自然公園では「ほとんどない」「ない」の回答割合が8割を超えた。

アンケートの結果から多くの人が公園で何らかの受動喫煙対策を求めていること、駅前に立地する公園で禁煙を周知した効果が一定程度あったことから、喫煙の禁止を条例で明記することを検討。また、改正健康増進法では特定施設以外の屋外については喫煙者の周囲への配慮義務までしかなく実効性が担保できないこと、禁止事項として喫煙を明文化することで分かりやすい形で周知・誘導できることも、条例改正の理由に挙げている。

横浜市では、横浜市の公園を禁煙にすることについて、4月18日から5月31日までの期間、パブリックコメントを実施する。

横浜市の公園ではこれまでも、動物園、プールでは禁煙とし、また、遊具の近くなど子どもがいる場所で喫煙しないよう喫煙者に向けてポスターを掲示するなど配慮を呼びかけている。