ニュース

中部電力、無料で設置できる法人向けEV充電「treev」

中部電力ミライズは、来店者や従業員用の駐車場を所有する法人向けにEV充電サービス事業を開始する。今後、充電スタンドの設置費用やサービスの月額利用料金が無料となるプランを駐車場所有者に提供することで、充電スタンドの設置を促進する。同社のEV充電サービス「treev」を活用する取り組み。

「treev」は、法人が所有する駐車場に設置した充電スタンドにより、EV利用者向けにEVの充電サービスを提供するもの。駐車場所有者は、充電に使用する電気を提供する一方、充電スタンドの設置や充電サービスの運営などに必要となる負担が軽減されるため、手軽に充電スタンドを導入できる。

充電スタンドの設置にかかる費用やサービスの月額利用料金が無料となる「おためしプラン」も提供。約20億円規模で設置費用の補助などを実施し、充電スタンドの導入を支援する。

また、設置費用、月額利用料金などを駐車場所有者が負担する一方、EV利用者からの充電料金の一部を受け取れる「きほんプラン」も用意。EV利用者による長時間の充電が想定される施設では、負担額を超える収入が見込める場合もあるため、駐車場所有者のニーズや充電スタンドの利用状況を踏まえ、最適なプランを提案する。

「treev」は、専用の「treev」アプリで利用可能。「treev」アプリから、充電スタンドのQRコードを読み取ることで充電を開始できる。充電料金は、充電終了後にEVの給電口からプラグを引き抜く際、事前に登録したクレジットカードから自動的に決済される。

「treev」アプリからは、充電料金の割引クーポン発行し、「treev」の充電スタンドの利用促進や、充電スタンドの設置施設への更なる集客が見込める。なお、「きほんプラン」では、駐車場所有者による独自のキャンペーン情報やクーポンなどを配信できるため、EV利用者に対して、充電サービスと組み合わせた新たなサービスを提供することも可能。

今後は、EVでの来店者の利便性向上に取り組む商業施設や、自社従業員にEVでの通勤を促進する法人などに向け、「treev」の提案を行なう予定。充電スタンドの設置は5月から開始する予定で、2030年度末までに1.5万口の設置を目指す。

さらに、再生可能エネルギーの発電状況に合わせたEV充電サービスなどの開発に取り組むほか、EV利用者の利便性向上のため、中部電力グループのe-Mobility Powerが提供するEV充電サービスと「treev」との連携も検討する。