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メルカリ10周年、取引ブランド1位は「シャネル」から「ユニクロ」に

7月2日にサービス開始10周年を迎えたメルカリは、10年のあゆみを振り返るインフォグラフィックスを公開した。サービス初期と現在の取引状況、トレンドを比較し、変遷をたどっている。

現在、メルカリの月間利用者数は2,200万人以上、累計出品数は30億品を突破。

サービスを開始した2013年は、最も利用者の多い年代は30代だったが、2022年は10~20代が最も多くなっている。また、50代以上の利用者は15%増加し、若年層だけでなく幅広い年齢層に利用されていると分析。

カテゴリー別シェアでは、2014年には「レディース」を中心としたファッションカテゴリーの構成比が最も高かった。2023年には本・ゲーム・おもちゃといった商品を含む「エンタメ・ホビー」カテゴリーが17%伸長し、カテゴリートップが入れ替わる結果となった。

新型コロナウイルス感染症拡大によるライフスタイルの変化を機に、本・ゲーム・おもちゃといったインドア向けアイテムの人気が高まり、以降トレンドが継続しているという。

取引されているブランドについて、メルカリでのブランド取引件数を元にランキング化。2013年に最も売れたブランドは「シャネル」だったが、2022年は「ユニクロ」という結果になった。2013年は個人が自分のものを手軽に売る習慣がなかった背景から、中古品になっても価値が下がりにくいような、商品単価が高額なブランドが選ばれる傾向にあったと分析。

一方、近年はフリマアプリを使ってかんたんに不要品を売る、という消費行動が定着したことから、日常使いのブランドも取引されるようになったとする。

2019年からは越境販売を拡大し、グローバルの販路拡大に注力。現在は越境EC事業者10社と連携し、世界110カ国以上の国と地域のユーザーが使用している。2022年においては円安も追い風となり、海外利用者数が約1.4倍に増加。中でも海外からの“推し活”需要を受け、J-POP・K-POPアイドルやアニメ・漫画キャラクターのグッズといったエンタメ・ホビー関連商品の取引が活発になった。

サービス開始から10年が経ち、メルカリはユーザーの生活意識や消費行動、さらには業界の垣根を超えて変化をもたらしているという。

周辺業界においては、フリマアプリに出品する商品の配送やクリーニング、修理といった需要が増している。二次流通市場における取引は一次流通市場を代替するのではなく、消費喚起を促し、あらゆる価値の循環に貢献しているとする。

ユーザーの意識、行動変容については、フリマアプリの台頭により「手元にあるモノや不要品を売る」習慣が定着し、「捨てるより売る」という価値観が広がりを見せている。さらに、「売ることを前提にモノを買う」といった消費スタイルが生まれ、新品の購入で迷ったときに「リセールバリューを確認する」といった考えが浸透するなど、中古品だけでなく、新品の購買行動にも変化が現れていると分析した。

メルカリ10年のあゆみ