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郵送や電話が不要に 個人ローン業務をデジタル化する共通基盤

SMBCコンシューマー・ファイナンスとNTTデータは、個人ローンの業務をデジタル化する共通プラットフォームを開発、すべての金融機関や保証会社に向けて9月から提供を開始する。

国内初とする、個人向け無担保消費性ローン(個人ローン)の業務全般のデジタル化を支援するプラットフォーム。申込~審査~契約までをすべてデジタル化でき、金融機関にとっては成約率の向上を図れ、電話や郵送、FAXなどを使っている旧来の業務から脱却できる。保証会社はこれに加えてインターフェースが標準化されることで、保証営業がしやすくなるメリットが見込めるとしている。

個人のユーザーにとっては、申込から契約の締結までが、すべてWeb上で完結している形。eKYCによる本人認証が標準搭載されており、スマートフォン1台で申し込みが完結する。Web上にはユーザーのマイページが用意され、入力不備や必要書類の再提出といった事務連絡もWebを通じて行なわれる。

金融機関にとっては、本サービスをハブとして、保証会社間のやりとりをデジタル化できる。現在はFAXが主体になっているといい、業務効率化を実現できる。また金融機関が複数の保証会社と提携しているケースでは、別の保証会社に切り替える自動リトライ機能が提供され、迅速な審査体制を構築、ローン審査の成約率向上を図れる。

両社は2021年に業務提携し、本サービスの構想と策定を進めてきた。9月のサービス開始に向けて金融機関や保証会社に参画を呼びかけており、すでに複数の金融機関が前向きに参画を検討しているという。金融機関にとっては、コスト増や事務作業の煩雑化をDXで解決しながら、ユーザーに新しい価値を提供できるとしており、本プラットフォームは個人向けローン市場の業界スタンダードを目指すとしている。

今後は、アプリ機能、カードレスや他行口座で借入・返済が可能なデジタルカードローン機能、デジタルマーケティングなど、追加機能・サービスの拡張が検討されている。