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アップル、HomePod(第2世代) 音質・知能・スマートホーム強化

アップルは、新しいスマートスピーカー「HomePod(第2世代)」を発表した。18日から予約開始し、2月3日に発売する。価格は44,800円。新デザインの採用やコンピュテーショナルオーディオによる音質強化、温湿度計の搭載、スマートホーム標準規格「Matter」対応などが図られている。

新デザインとコンピュテーショナルオーディオ

新しいHomePodは、継ぎ目がないメッシュ生地を使用し、端から端まで光るバックライトのTouchサーフェスを搭載。「あらゆる空間を引き立てる美しいデザイン」とアピールしている。カラーはホワイトと新色のミッドナイトの2色で、編み込み電源ケーブルも同色で統一されている。

カスタム設計のウーファーやパワフルなモーター、内蔵の低音イコライザーのマイク、基部に配置された5つのビームフォーミングツイーターのアレイが連携し、パワフルな音響を実現。S7チップとソフトウェア、システム検知テクノロジーを組み合わせて、音響システムの能力を引き出すコンピュテーショナルオーディオによるサウンド体験を提供するという。

室内検知テクノロジーでは、HomePodが近くの面からの音の反射を認識し、壁から近いか離れているかを判断。サウンドをリアルタイムで調整する。Apple Musicなどアップルサービスと連携するほか、2台のHomePodを組み合わせたステレオペアでの再生にも対応。ワイドなステレオサウンドのほか、空間オーディオやApple TV 4Kと連携したホームシアター体験を実現する。

ステレオペア再生に対応

Apple TV 4Kやスマートホーム連携

Siriによる音声操作やアーティスト検索などに対応。また、家庭内に複数のHomePodを設置している場合、HomePodスピーカーを使ってほかの部屋のHomePodにメッセージを送信できる。

HomePodは、超広帯域テクノロジー(UWB)により、iPhoneで再生している音楽やポッドキャスト、通話をHomePodに直接引き継げる。HomePodは最大6人までの声を認識できるため、家族がそれぞれのパーソナルプレイリストを聞いたり、リマインダーを頼んだり、カレンダーのイベントを設定できる。

Apple TV 4Kとも連携し、ホームシアター体験を強化できる点も特徴。Apple TV 4KのeARC(Enhanced Audio Return Channel)に対応し、テレビに接続されたデバイスのオーディオシステムとしてHomePodを使えるようになる。また、HomePodでSiriを使えば、Apple TVで再生中のコンテンツをハンズフリーで操作できる。

HomePodの「探す」を使えば、家庭内で置き忘れたデバイスの音を鳴らし、iPhoneなどのAppleデバイスを見つけられる。また、Siriから「探す」アプリで位置情報を共有している友達などの位置情報をたずねることも可能。

温湿度センサーや新機能「サウンド認識」

新たに温度・湿度センサーを搭載し、室内環境を測定可能になった。これにより、ユーザーは部屋が特定の温度に達したときに自動的にブラインドを閉めたり、扇風機をオンにするなどのオートメーションを作成可能とした。

さらに、今春のソフトウェアアップデートで「サウンド認識」に対応。サウンド認識では、煙と一酸化炭素の警報音を検知し、音を認識するとユーザーに通知を送信する。

Siriでは、「Hey Siri、日の出の時刻に毎日ブラインドを開けて」のように、繰り返されるオートメーションをハンズフリーで設定可能。また、海、森林、雨などの環境音もリマスターされ、シーン、オートメーション、アラームに新しいサウンドを追加できる。

ホームアプリも刷新され、アクセサリの操作、表示、整理を直感的に行なえるようにした。ホームアプリは、気候、照明、セキュリティの新しいカテゴリを提供し、スマートホームを簡単に設定/コントロール可能となった。また、新しいマルチカメラ表示に対応する。

再設計されたホームアプリ

さらにスマートホーム機器の業界標準規格「Matter」にも対応した。Matter対応のアクセサリーなどをHomePodから利用できる。なお、HomePodの利用にはiOS 16.3を搭載したiPhoneやiPadOS 16.3を搭載したiPadが必要で、2月3日の発売までにiOS/iPadOSのアップデートが行なわれるとみられる。

無線LANはIEEE 802.11n。Bluetooth 5.0やThreadにも対応する。外形寸法は142×168mm(直径×高さ)、重量は2.3kg。