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DNP、分別廃棄可能な紙製ボトル「ēfbottle」

大日本印刷(DNP)は、富士特殊紙業、クレエなどと共同で、プラスチックの使用量や製造時の温室効果ガスの排出量を削減するとともに、分別廃棄可能なリサイクル性を高めた環境配慮型紙製ボトル「ēfbottle」の開発を開始する。

'22年4月に「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が施行するなど、脱炭素社会・循環型社会の実現に向けて社会が動いていることを受けての取り組み。

ēfbottleのēfは、製品開発で目指した「環境にやさしい/Eco-Friendly」「地球にやさしい/Earth-Friendly」「排出ゼロ/Emission-Free」というキーワードと、共同プロジェクトの理念である「持続可能な新時代(Epoch)に向けて、各ステークホルダーが融合(Fusion)することで社会課題を解決する。」の頭文字に由来。

ēfbottleは、使用環境を考慮した耐水紙の「外装」と、長期保存が可能な「口栓付きパウチ」で構成され、外装を紙素材、口栓付きパウチをプラスチック素材にすることで、分別廃棄が可能でリサイクルしやすい構造となっている。また、口栓付パウチをモノマテリアル(単一素材)で製造することで、プラスチック素材のリサイクル性を向上させた。720mlペットボトルと比較して、約30%のプラスチックの使用量削減が可能。

加えて、製造時のエネルギー消費量とGHG排出量がガラス瓶に比べ減少。同時に、大幅に軽量化できるため、製品輸送時の車両等からのGHG排出量削減にもつながる。

さらに、紙製でありながらガラス瓶特有の曲線的な形状を実現するとともに、ボトル全面に印刷できるため、店頭で生活者の目を惹く“アイキャッチ効果”の向上につながるという。デジタル技術を活かした印刷によって生活者一人ひとりの情報を表示するバリアブル商品やオリジナルデザインのボトルなど、生活者と企業のコミュニケーションの活性化をはじめ、さまざまな用途で活用可能。

DNPはēfbottleを活用した、日本酒や洋酒等の業界に向けた実証実験を'23年春頃実施予定。環境負荷の低減、生活者の利便性向上に向けた共同開発に、継続的に取り組んでいくという。