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新丸ビルにろう・難聴者向けリアルタイム字幕透明ディスプレイ

ピクシーダストテクノロジーズ(PxDT)と三菱地所、Tokyo Marunouchi Innovation Platform(TMIP)は、多様性のあるまちづくりを目指し、先端テクノロジーを活用した実証実験を開始する。第1弾は「字幕透明ディスプレイ」と、吸音材「iwasemi」で、新丸ビルにて9月17日以降、順次始動する。

PxDTは、現場のデジタルトランスフォーメーション(DX)および、ダイバーシティ・ヘルスケアを事業の柱とする大学発ベンチャー。落合陽一氏が代表を務める。

今回の実証実験では、PxDTの持つ先端テクノロジーによりまちの課題を解決し、デジタルによる多様性のあるまちづくりを推進していくことを目的としている。

リアルタイムで字幕を表示「字幕透明ディスプレイ」

「字幕透明ディスプレイ」は、ろう・難聴者や多言語話者向けの、リアルタイムで字幕を表示するディスプレイ。話し手が自動音声認識の誤認識を確認するために、文字起こしの結果がディスプレイの両側に表示される。透明度の高いディスプレイにより、ボディランゲージと文字の両方を確認しながら会話できる。

さらに、同時翻訳機能を備えており、日本語‐英語間のコミュニケーションの円滑化も期待されるという。今回の実験では、新丸ビル1階の受付に設置される。期間は9月17日~30日。

オフィスの音問題を解決、吸音材「iwasemi」

吸音材「iwasemi」では、オフィス内での音問題の解決を検証。コロナ禍におけるオフィス内でのウェブ会議の増加により、隣席・隣室の会議中の声に対する不快感や情報漏えいの懸念が高まっており、騒音を問題視する人が増えているという。

吸音材は、音響メタマテリアル技術に、PxDT独自の吸音設計技術を応用することで開発。今回は、新丸ビルのコラボレーションオフィス「EGG JAPAN/東京 21cクラブ」に導入して音問題を検証する。期間は10月中を予定。