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「どこでも使えるPayPay」へ。ジャンボでマイナと地方を攻める

PayPay 中山一郎社長

PayPayは1日、マイナポイントへの対応や地方自治体との共同キャンペーンなど、同社の新たな取組についての説明会を開催した。

PayPay中山社長は、4月16日の緊急事態宣言と外出自粛以降の消費者の行動変化について説明。76%の人々が日々の買い物の行動を変化させ、69%の人が紙幣や硬貨などの「現金」に抵抗を抱くようになったとする。「コンタクトレス(非接触)を実現できるキャッシュレス」としてPayPayを提案。買い物、通販にもPayPayが広がっているとし、「キャッシュレスNo1」とアピールした。また、東京都の新型コロナ見守りサービスのテックパートナーになったことも「No1の責任」と語り、「新しい生活様式」へ対応していく。

PayPayのユーザー数は3,000万を突破、加盟店申込数を230万を超えた。2018年10月のスタートから10カ月で1,000万、その後の10カ月で3,000万ユーザーに到達し、大手チェーンだけでなく、個店の獲得をPayPayの特徴と説明。最重要指標の決済回数も「前年比8.6倍で、四半期で4.3億回。コロナ禍においても成長し、前四半期比で1.2倍となった」という。

オンラインショッピングにも拡大中で、申込数は12万カ所。「オフラインがどんどん増えたように、オンラインのPayPayもどんどん増える。PayPayはどこでも使える決済手段になる」と強調した。

PayPayが目指す「スーパーアプリ」もパートナーと協力して強化。ミニアプリとして追加したテイクアウトサービスの「PayPayピックアップ」は、コロナ禍で開発の優先順位を変更し、6月にサービスを開始。順次全国展開する。8月には大規模キャンペーンも行なう。

飲食テイクアウト「PayPayピックアップ」、8月に20%還元

また、One Tap Buyと連携した「ボーナス運用」は、7月中に100万件を突破する予定。ジャパンネット銀行との連携による「あと払い」も試験運用中だが、秋には「新しい支払手段」としてユーザー展開する。

キャンペーンもマイナポイントも“ジャンボ”

キャンペーンについては、7月からセブン-イレブンで「ペイペイジャンボ」を開始。決済時にくじで最大10倍還元するというものだが、8月1日、2日には“感謝祭”として最大20倍の「3,000万ユーザー突破記念!大感謝ジャンボ」を実施。8月3~31日はまちの小規模店舗を中心に最大10倍の「まちのお店でペイペイジャンボ」など、抽選で高額還元の“ジャンボ“を展開し、「決済のエンタメ化」を狙う。

PayPay、8月1日、2日に抽選最大20倍還元。8月は中小店舗で“ジャンボ”

さらに、マイナポイントの申請受付も7月1日から開始。キャンペーン内容をまだ発表していない昼前でも、「3万人に迫る人が登録。1分間に100名が登録している」(中山社長)と好調な登録状況だという。

PayPayのマイナポイントでのこだわりは「シームレスに登録できること」。マイナンバーカードとマイナポイントアプリ、PayPayアプリを使ってスマホ完結で登録できるとした。

PayPayのマイナポイント登録では、他の事業者のようなプレミアム(1,000ポイントプラスなど)はつかず、2万円のチャージ/決済で5,000ポイントを付与。ただし、ここでも“ジャンボ”を展開し、8月31日までにマイナポイントにPayPayを登録すると、最大で100万円相当のPayPayボーナスを付与する「マイナポイントペイペイジャンボ」を実施する。

1等当選者には100万円相当(10名)、2等は5万円相当(150人)、3等は5,000円相当(1,500人)、4等当選者には500円相当(15万人)のPayPayボーナスを付与する。

PayPay、マイナポイント登録で最大100万円当たる「ペイペイジャンボ」

地方自治体を応援

力を入れて説明したのが、地方自治体と共同で展開する「PayPay」を活用したキャンペーン「あなたのまちを応援プロジェクト」。

PayPayの活用を検討している全国の地方自治体に対し、キャンペーンの運営やプロモーションをサポート。すでに静岡県掛川市、埼玉県秩父市、静岡県浜松市、愛知県西尾市など12の地方自治体と共同キャンペーンが決定。さらに全国36都道府県の120以上の地方自治体と共同キャンペーンの実施を予定している。

地方自治体は、PayPayを活用することで、地域振興券や商品券などの発行や換金、印刷などの経費を削減できる。利用者にとっても商品券の購入などに出かける必要がなく、人の密集を避けながら簡単・安心にキャンペーンに参加ができるという。

静岡県掛川市は、PayPayピックアップの利用で最大10%のPayPayボーナス、埼玉県秩父市は、7月31日まで「がんばれ秩父!最大20%戻ってくるキャンペーン」で、対象店舗でのPayPay払いで、最大20%をPayPayボーナスで付与。静岡県浜松市や群馬県富岡市は30%のPayPayボーナス付与など、各地でPayPay利用による消費とキャッシュレスの促進を行なっていく。

また、北海道厚真町では、9月以降にマイナポイントと連動したキャンペーンを実施。通常のマイナポイントに加えてプレミアムポイント(自治体が独自に付与できるポイント)を購入金額に応じてPayPayボーナスとして付与する予定。