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低層階より高層階の方が広い免震タワー。三井住友建設の新構法

三井住友建設は、高層階の住戸面積が約20%増加する新構法「Sulatto V Tower(スラット ブイ タワー)」を開発した。高層階になるにつれて建物ボリュームが大きくなる形状で、地上120mクラスまでの計画が可能な免震タワー型マンション。

外観イメージ

Sulatto V Towerは、同社オリジナルの集合住宅設計システム「SuKKiT(スキット)」の技術を応用、発展させたもの。円形型の平面形状を活かし、高層階になるにつれ建物ボリュームを大きくする構造フレームとすることで、一般的なタワー型マンションに比べて、高層階の住戸面積比率が約20%増加するという。

高層階になるにつれて住戸規模が大きくなるため、階層ごとの住戸規模設定が可能。高層階が増加した分、低層階の建物ボリュームを絞ることで、建築基準法における日影規制や斜線制限などの形態制限上有利となる、総合設計などにおける公開空地を確保しやすい等により、建物全体ボリュームをより大きくできるメリットが期待できるとしている。

住戸内については、円形型の平面形状と建物中央部(コア部)の構造フレームで建物全体の構造バランスを取ることで、住戸内を横断する梁型をなくしている。また、各住戸が開口面側に拡がる台形状になり、全ての居室が窓面するプランが可能。

(左)平面イメージ/(右)住戸プランイメージ

三井住友建設は今後、首都圏をはじめ全国の超高層マンション開発案件において展開を図る。

なお、高層階住戸面積の増加率20%は、40階建の塔状タワーマンションでの同社独自の試算によるもので、20階以上を「高層階」と設定している。