ニュース

わずか15秒でネイルプリント。カシオ×コーセーのビューティーテック

カシオのネイルプリンター

「15秒でネイルにプリントできる」

カシオとコーセーがネイルプリンターで共同開発研究を開始、コーセーが12月17日に銀座にオープンする体験型の新コンセプトストア「Maison KOSÉ(メゾンコーセー)」に、ネイルプリンターを設置して実証実験を行なう。

「Maison KOSÉ」

複雑なデザインのネイルは、セルフで仕上げるには技術が必要で時間がかかるが、ネイルプリンターを使えば手軽かつパーソナライズしたネイルを短時間で実現可能になる。Maison KOSÉにおける実証実験では、用意したデザインのネイルを1本15秒で仕上げられ、来店者も実際に体験できる(1本無料)。

デザインは、「JILL STUART」と「tarte」の2種類から選択できる。

tarte(左)とJILL STUART(右)

ネイルプリント自体は15秒だが、準備として、ベースコートを爪に塗り、プリプリントコートをさらにその上から塗る。その後でデザインとプリントする指を選択し、プリンターに指をセット。タブレットを見ながら位置を微調整し、プリントを行なう。プリント終了後は、トップコートを2度塗りし、完成する。

ベースコートなどの前処理が必要
デザインを確認
指をセットして約15秒
完成

今回のデモは、プリント開始から20秒程度で終了。ただし、前工程と後工程の時間はそれなりに必要だ。ネイルプリンターは、通常のマニキュアのような単色ではなく、複雑な模様のプリントをごく短時間で実現できる点が特徴で、将来的にはデザインのパーソナライズ、例えば好きなアーティストやペットなどの展開も想定しているという。なお、プリントされたネイルは2日程度持つとのこと。

デザインはtarte

今回は実証実験のため、爪にベースコートを塗るなどの工程が必要だが、将来的には「指を入れるだけ」の完全自動化を目指しているという。

ネイルプリントの工程

カシオのネイルプリンターは、爪形状などの画像認識や、湾曲レベルや輪郭補正などの画像補正、印刷制御などのプリンターやカメラの技術を導入。コーセーはネイルインクの安全性を含む研究・開発やデザインの提案などで協力している。

コーセーは、顧客接点の場所として「Maison KOSÉ」を展開開始。通常の美容スタッフではなく、研究者や開発者も実際の利用者とやり取りしながら、新しいネイル体験を提供する。今後、ユーザーニーズや付加価値の模索、KOSEブランド製品とのコラボレーションなどを検討し、化粧品売り場やネイルサロン、ヘアサロンへの展開を目指す。

また、カシオは「最終的にはコンシューマ製品を目指したい。足のネイルに使いたいといった声も頂いている」(カシオ計算機 井⼝敏之執行役員)とのこと。Maison KOSÉでの実証実験を経て、市場検証を行ない早期の事業化を目指す。

ネイルのデザインイメージ