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バイト報酬を即時振込。ワークシェアのタイミーがセブン銀行と提携

ワークシェアリングアプリを提供するタイミーとセブン銀行は11日より提携した。タイミーアプリのウォレットに入金されたアルバイト報酬を登録口座に即時振込可能になる。

左から焼肉ライク代表取締役 有村壮央氏、セブン銀行セブン・ラボリーダー 西井健二朗氏、タイミー代表取締役 小川嶺氏、イー・ロジット代表取締役社長 角井亮一氏

タイミーは、ユーザーが働きたいタイミングで仕事を探して応募でき、店舗側の条件を満たしてマッチングが成功すると面接不要でそのまま単発バイトができるサービス。対応エリアは東京都23区内。出退勤は店舗のQRコードをアプリ読み取りで管理。退勤後、店舗が承認すると報酬がアプリのウォレットに入金される。

今回の提携で、アプリのウォレットからの口座振込が申請から即時入金されるようになる。セブン銀行ATMのメンテナンス時や登録した口座の銀行のメンテナンス時は利用できない。

店舗側はあらかじめセブン銀行の口座に想定される金額を預入。ユーザーから振り込み申請があった際にセブン銀行のAPIを通じて、自動的にタイミーユーザーの登録口座に振り込まれる。これにより、店舗側の経理業務の負担軽減が見込まれる。

タイミーユーザーの登録口座がセブン銀行以外でも利用でき、リアルタイム振込みによる手数料はタイミーもしくは導入企業が負担。ユーザー側の負担は申請手数料(250円)のみとなる。

また、振り込み申請を行なっていない場合、自動で先月分を15日に振り込む「給料日」システムを、6月分から開始。手数料無料で登録口座に振り込まれる。

セブン銀行は、副業の一般化やギグワークの拡大に対し、給与払いの在り方にも変化が必要であるとし、タイミーと提携。セブン銀行のセブン・ラボリーダーの西井健二朗氏は、BtoCの振込みが月1回から複数に増えることで、キャッシュレス化が進む中でもセブン銀行の使用頻度増加が見込まれると述べた。

セブン銀行との提携をきっかけに串カツ田中、大戸屋、プロントなど飲食業を中心とした大手14社がタイミーを導入。潜在店舗数は3,000店舗以上としている。

導入店舗拡大を記念し、ユーザーの振込み申請手数料が無料になるキャンペーンを実施中。期間は9月3日まで。

期間中の即時振込みの利用頻度などを調査し、今後ユーザーの手数料無料化を検討。いつでも無料で働いた分の報酬を引き出せる環境を作るという。

楽天ペイやPayPayなどスマホ決済サービスとの連携による、アプリウォレットから直接支払える機能の実装も計画中としている。

タイミーには、ユーザーと店舗の双方にレビュー機能があり、バイトしたユーザーは労働環境など、店舗側はユーザーの勤務態度などをそれぞれ評価。レビュー内容は、応募時や採用時に確認できるほか、店舗側が一度働いたことのあるユーザーに再度呼びかけるリピート機能を利用して従来のアルバイト雇用のような働き方をしているユーザーもいることから、単発バイトに対する店舗側の不安を軽減するという。

タイミーユーザーの業務をパッシングや洗い場など、手順を把握していれば誰でも行えるような内容や、オーダー、配膳などのある程度パターンが決まっているものに限り、タイミーが業務のマニュアルを作成。タイミーユーザーがすぐに業務を行なえる環境を整える。なお、マニュアル作成は有料オプションとして提供される。

タイミーは今回の全国チェーンへの導入を足掛かりに、大阪、福岡へ本格的に展開。将来的には地方での人手不足解決や、ユーザーの働きやすい環境づくりを目指す。