2001年12月
『スナッチ』

『ターミネーター』

『グリンチ』

2001年11月
『キャスト・アウェイ』

『スター・ウォーズ エピソードI ファントム・メナス』

『ショコラ』

『ゴッドファーザー』

スタンド・バイ・ミー』
2001年10月
『明日に向かって撃て!』

『羊たちの沈黙』

『バトル・ロワイアル』

アンブレイカブル』
2001年9月
『アラビアのロレンス』

『初恋のきた道』

『ペイ・フォワード』

クリムゾン・リバー』
2001年8月
『コヨーテ・アグリー』

『リトル・ダンサー 』

『ザ・セル 特別プレミアム版』

『火垂るの墓 −ほたるのはか−』

『17歳のカルテ コレクターズ・エディション』

2001年7月
『ダイナソー』

『宮廷料理人ヴァテール』

『グリーン・デスティニー』

『ダンサー・イン・ザ・ダーク』


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原題:『STAND BY ME』

Cast&Staff:
監督:ロブ・ライナー
脚色:レイノルド・ギデオン/ブルース・A・エバンス
製作:アンドリュー・シェインマン/レイノルド・ギデオン/ブルース・A・エバンス
原作:スティーブン・キング
撮影:トーマス・デル・ルース
音楽:ジャック・ニッチェ
出演:ウィル・ウィートン/リバー・フェニックス/コリーフェルドマン ほか

DATA:
発売メーカー名:株式会社ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
定価:3,800円(税別)
■遠い日の想い出を呼び覚ます傑作


 かけがえのない時というのは、後で振り返ってはじめてその大切さに気がつくものだ。日々の雑事に追われ、幼い頃、仲間たちと過ごした大切な時間ですら記憶の彼方にしまいがちだが、そんなかけがえのない想い出を呼び起こしてくれるのがこの『スタンド・バイ・ミー』という作品である。それは懐かしい香りが、ふわっと記憶を蘇らせるように、大人の心に潜む少年を呼び起こすとでも言おうか。

1959年の夏。オレゴンの小さな町に住むゴーディ、クリス、テディ、バーンの仲良し少年4人組は、ある日、行方不明になっている少年が列車に轢かれ野ざらしになっているという噂を聞きつける。死体を発見することで有名になりたいと、少年たちは冒険の旅に出る。

 ドラマティックな大事件が起きるでもない。ただ4人の少年が過ごしたある夏の二日間が描かれてゆく。それでも本作が多くの人の心に響くのは、少年時代の原風景が巧みに映し出されているからに違いない。友人との戯れ、ちょっと背伸びして覗いた大人の世界、そして大人への階段を登る冒険旅行。そこに描写される些細な出来事のすべてが、かつて少年だった人々の心を刺激し、あの頃一緒に過ごした友人はどうしているだろうかと思わせるのである。誰もが主人公たちと必ずしも同じような経験しているわけではないだろう。国、文化、時代が違えば、体験にも大きな違いがあるはずだ。それがなぜ国を超え、世代を超えて共感を呼ぶのか。それはこの映画のテーマが、子供が大人へと成長するための“通過儀礼”を切り取った極めて普遍的なものだからなのだろう。

 本作は意外にもスティーブン・キングの中編小説“THE BODY”(原題)の一編を映画化したものだ。モダン・ホラーの帝王として現代のアメリカ文学界に君臨するキング作品が原作となれば怖い話が定番だが、これは彼自身の思い出を盛り込んだ自伝的小説である。「大切なことほど他人には伝えにくい。言葉にすると色あせる」そう言う作者は、あえてそんな宝物ののような想い出を、ロブ・ライナー監督に託した。そして彼の宝物は映像となって鮮やかに蘇ったのである。監督自身も自分の思い出を投影しながら撮影したという。きっと本作に出演した、かつて少年だった俳優たちも、今ではこの映画に出演した想い出を大切に胸にしまっていることだろう。多感な少年時代のひと夏を共に過ごしたリバー・フェニックスの想い出とともに。

 

■“俳優の監督”ロブ・ライナー


 音声解説を聞き、メイキング映像などを見ていて面白いのは、スタッフやキャストの知られざる一面が浮かび上がってくるということだ。今回の場合も、メディアや作品を通してだけでは覗くことができなかったロブ・ライナー監督の人柄と彼流の映画作りが見えてくる。

 ハリウッドには“ACTOR'S DIRECTOR(俳優の監督)”という言葉があるそうだ。俳優の生理を理解し、俳優と同じ立場に立って映画を作ることができる監督という意味のほめ言葉である。かつて俳優として活躍していたライナーは、その経験を生かし役者たちとの間にゆるぎない信頼を築いてゆくという。経験と技術を持った俳優とは役について深く語り合い、技を持たない少年たちからは訓練と入念な準備によって潜在的な能力を引き出す。子役との仕事はキャスティング、演技指導、撮影においてかなり気を使ったようで、思わず声を荒げてしかったという撮影裏話などもそのゆったりとした風貌からは意外で興味深い。彼自身、しばしば自分の作品に登場しているので、姿を探してみるのも面白いだろう。(残念ながら本作には登場していないが。)

 ことろで、本作を観るにつけどうしても考えずにいられないのがリバー・フェニックスの突然の死である。本作で注目を集めた彼は、以後も演技への評価をますます高め、同世代俳優の中でも最も将来を嘱望されていた者の一人だった。にもかかわらず、1993年、カリフォルニア州ウエスト・ハリウッドの路上でこの世を去ってしまった。メイキング映像の中で監督はじめ、共演者たちが彼の死を惜しむ場面には思わず胸が熱くなる。偶然にもこの原稿を書いている今日、10月31日は彼の命日なのであった。



■片面2層
■画面サイズ:ビスタサイズ(16:9)
■収録時間:88分
■音声仕様:
1,英語 ドルビーデジタル モノラル(オリジナル)
2,日本語 ドルビーデジタル モノラル

 
■音声解説(ロブ・ライナー監督)
■メイキング・ドキュメンタリー:「あの夏の想い出」
■ミュージック・ビデオ
■ミュージック・スコア
■タレント・ファイル
■関連作品予告編集


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