トピック

進化する定番ボールペン フリクション・ジェットストリーム・ブレン

ちょっと高価なボールペンを持っていても、日常的に使うのは結局、手頃な価格のボールペンだったりしませんか? 常用するボールペンが使いにくいと小さなストレスが貯まっていくものですが、最近はそのストレスをなくすための特長を盛り込んだボールペンがたくさん発売されています。そこで今回は、筆記具のラインナップが豊富でボールペンだけでも2,000種類以上を揃える渋谷ロフトで、広報室の高橋祐衣さんに今、おすすめの機能的なボールペンを聞いてきました。

「最近のボールペンのトレンドは、静音、ブレない、発色の濃いインク、長持ちの4つです。みなさんがボールペンを使うときに感じる、『ノック音がうるさい』『すぐにインクがなくなる』といったストレスを軽減できるような商品が各社から登場しています。インクの色は黒のバリエーションが増えていて、少し他の色が混ざったようなニュアンスカラーはビジネスシーンでも個性を出すことができるので人気です。軸色はくすみカラーがトレンドで、限定色として加えているシリーズも増えています」

渋谷ロフト 筆記具売場

トレンドを詰め込んだ最新フリクションボールペン

最初に紹介してくれたのは、消せるボールペンとして人気の高いフリクションボールペンの最新作「フリクションボールノックゾーン」。前述の4つのトレンドをしっかりと盛り込み、実際に使用している高橋さんも「こういうのを待ってました」と語るほど進化しているといいます。

パイロット フリクションボールノックゾーン(各550円)。上からファーストライトピンク、ニュートラルクリア、オールタイムブラック

「インク自体がバージョン2に進化して、濃い筆跡やインク容量の増加を望むユーザーの声に応える、濃く、長く書けるインクを採用しています。リフィルがプラスチックから金属に変わり、インク容量は従来品の70%増量。筆記距離も40%長くなりました。ペン先にはガタつきを抑制するチップホールドシステムという独自構造を採用してブレを軽減していますし、内部パーツにバネを追加してノック時の衝撃音も従来品の78%もカットされています」

実際に従来品と比べてみると、ノック音がかなり静かになっていて、多少ですが色も濃く出ています。筆者もフリクションのヘビーユーザーで特にインクがなくなる早さはストレスになっていたので、長持ちへの改善はかなりの朗報です。

「消しゴム部分も丸みのある形から台形に変わり、色も汚れが目立たないように半透明からグレーになりました。このシリーズは軸にウッドや樹脂を使った高級ラインもリリースされているので、シーンや好みに合わせて選ぶこともできます」

使うほど手に馴染む、ウッドグリップのフリクションボールノックゾーン(各2,200円)
軸に樹脂をあしらったフリクションボールノックゾーン(各3,300円)。マーブル状の樹脂部分は1本1本色の入り方が異なるオンリーワンの商品

静音性や色の濃さ、ブレ防止に特化した人気シリーズ

続いて登場したのは静音設計にこだわった、ぺんてるの「カルム」です。気になるカチカチというノック音を大幅に低減し、使う人もまわりの人も穏やかに使える、人の気持ちに寄り添ったつくりになっています。

ぺんてる カルム3色ボールペン(各440円)。上から2番目の「空翡翠」と3番目の「栗紫」は売り切れ御免の限定色

「ぺんてるの従来品と比べると66%もノック音を低減しているので、会議中でもシェアオフィスでも音を気にせずに使うことができます。3色ボールペンは上の部分に緩衝材を入れているのでバネで戻ってくる時の音や衝撃も和らげてくれるんですよ」

グリップ部分が皮目調になっていて、スーツに合う落ち着いたデザインも特長。濃く発色の良い油性インクを使っているのも見逃せないところです。

発色の良さでいえば、三菱鉛筆の「uni-ball one F(ユニボール ワン F)」も外せません。黒は一層濃く、カラーはより鮮やかに発色するゲルインクボールペン「ユニボール ワン」をベースに、軸色や書き味の上質感を高めたシリーズです。

三菱鉛筆 ユニボール ワン F(各330円)の限定色。上から黄昏、海月、夢占、夜凪。海月と夢占は太さが0.38mm、黄昏と夜凪は0.5mm(インクはすべて黒)

「従来品よりも、低重心で適度な重さがあるため書き味が安定しました。速乾性が高く、にじみや裏写りがしにくいのも利点です。なかでも特徴的なのが軸色のカラーで、使う人の情緒的な感性を共感できるような日常の些細な景色から採用しているそうです。カラー名もグレーは『無垢』、ピンクは『花霞』、ブルーは『霜柱』と、イメージのような和名が付けられています」

今回紹介してくれた写真の4本は、トレンドのくすみ色を取り入れた最新の限定カラー。いつも手元に置く1本なら、軸色も感性に合ったものを選ぶと気分も上がりそうです。

軸色のくすみカラーはゼブラの「ブレン」でも採用されています。2018年から発売されているロングセラー商品はトレンドにも敏感です。

ゼブラ ブレン3Cの限定色(各440円)。上からアズキラテ、ショコララテ、セサミラテ、ピスタチオラテ

「ブレンの最大の特長は、とにかくペン先がブレないことです。安定感のある低重心、中芯をしっかりホールドする設計、各パーツの隙間をなくし内部のブレを防ぐ構造と、3方向からブレを抑えています。発売以来、新色を出し続けていて、最近では数量限定でくすみを意識したラテカラーが登場しました」

ホッとひと息つけるような癒しのラテカラーは、厳しいビジネスシーンでも心を穏やかに保ってくれそうです。

ビジネスでも使える大人カラーインクで個性を出す

次に紹介してくれたのは、渋谷ロフトでも売れ筋となっている「サラサ」の最新シリーズ、ボール径が0.3mmと極細の「サラサナノ」です。インク色のバリエーションが32色もあり、ビジネスで使えるシックなカラーも豊富に揃っています。

ゼブラ サラサナノ(各220円)。上からカシスブラック、キャメルイエロー、ダークグレー、ボルドーパープル、セピアブラック

「細いペンはペン先が引っかかるようなガリガリ感が苦手、という人もいると思いますが、サラサナノはそれを軽減する『うるふわクッション』を内蔵しています。書くと筆圧に応じてペン先が沈んで引っ込むため、衝撃を吸収してガリガリ感を軽減してくれるのです。これによってペン先が安定してインクを出せるので、細いペンにありがちなかすれも少なく、書きやすくなっています」

ゼブラ サラサナノ うるふわクッション

試し書きをしてみると、細いのにとてもスムーズな書き味で、手帳などに小さい字を書き込む時にも良さそうです。しかも豊富なカラーラインナップで、気分やシーンに合わせて色を選べるのも魅力です。

「なかでも人気が高いのはレトロなビンテージカラー。落ち着いた色味でクリーム色の紙が使われている手帳やノートとも相性がいいと思います。ブルー系、ブラック系のニュアンスカラーも豊富に揃っているので、明らかに色ペンを使っているという感じにならないのも人気の秘密です」

黒のバリエーションでいえば、パイロットの「ジュースアップ クラシックグロッシーカラー」も注目です。

パイロット ジュースアップ クラシックグロッシーカラー(各220円)

「黒のニュアンスカラーを揃えたこのシリーズはアルミ顔料のインクを採用することで光沢感のあるダークカラーを実現しています。落ち着いた色調なので、ビジネスシーンでもインクで個性を出すことができると人気です。ペン先はフリクションボールペンと同様のシナジーチップを採用し、スムーズで滑らかな書き心地になっています」

インクの色はブラック、レッド、ブルー、グリーン、バイオレット、ブラウンの6色があり、太さは0.4mmと0.5mmから選ぶことができます。

クラシックグロッシーシリーズはインクの色も個性的。上からレッド、パープル、ブルー、ブラウン、グリーン、ブラック

画期的&ユニークなボールペンはエコにも対応

「これは発明だ!」と筆者も驚いたのが「ジェットストリーム新3色ボールペン」。2021年12月に発売されて1年以上が経ちますが、まだご存じない方もいるのではないでしょうか。

三菱鉛筆 ジェットストリーム新3色ボールペンの限定色(各550円)。上からマスタード、ツートンラベンダー、ツートンブルー

「3色ボールペンでありがちだった、色の出し間違いや、黒インクだけ早くなくなる、といったストレスを一気に解消した画期的なボールペンです。黒ペンを後端のノックで繰り出せるので直感的に黒を使うことができますし、黒インクは従来品に比べて70%も増量しているのでとても長持ち。私も愛用していますが、ノールックで黒を出せてとても使いやすいですよ」

黒だけノックで繰り出せるため、ノールックでも確実に黒を出すことができる

従来品よりも70%増量したリフィルは、リフィルチューブを肉薄化することで実現しているので、プラスチック使用量が30%も削減されています。さらに替芯のパッケージをプラスチックから紙に変えるなど、環境に配慮していることにも注目です。

三菱鉛筆ではプラスチック使用量削減を目指し、替芯パッケージを紙製に変更することを進めている

環境への配慮は文具業界でも推進されていて、地産廃材からつくられたボールペンもあります。それが「地産廃材が価値を生んだ文具」シリーズの商品です。

第一精工舎 地産廃材で作ったペンシリーズ(各528円)

「この商品をつくった第一精工舎は、プラスチック樹脂の新しい活用法に取り組んできた会社で、このボールペンも貝や卵の殻、紙くずやくず米といった地産廃材をプラスチックに配合してつくられています。ペン単品だけでなく、廃材にちなんだモチーフのペンスタンド付きのセットも販売。とてもユニークなのでセットで使えばデスクまわりが楽しくなりそうです」

ペンとスタンドのセット(各836円)

ボールペンは一度使いにくいと思ってしまうと必ずと言っていいくらい使わなくなってしまうもの。渋谷ロフトでは試し書きコーナーで様々なペンを試すことができるので、欲しいと思ったら書き味を確認するのがおすすめです。持って、使って心地よく癒されるものを選んで、仕事へのモチベーションも上げちゃいましょう!

渋谷ロフト(東京都渋谷区宇田川町21-1)

なお、記事内の価格はすべて渋谷ロフト販売価格(1月26日時点)です。

中野悦子