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LUUPが"動く広告"に 街をジャックする広告事業を開始

9090と令和ロマンコラボのLUUP

Luupは、広告事業を本格展開する。電動キックボードなどのモビリティシェアの「LUUP」において、専用のラッピングデザイン車両やポート、アプリなどをブランドや企業などの広告に活用し、“動く広告”としてLUUPを活用していく。

第1弾として、yutoriのファッションブランド「9090(ナインティナインティ)」と、お笑いコンビ・令和ロマンの髙比良くるま氏と協力し、4月28日から5月17日の期間限定で特別コラボレーションを行なう。このコラボではLUUPの電動アシスト自転車や電動キックボードに「9090×令和ロマン」のオリジナルデザインを施した特別ラッピング車両を100台限定で導入するほか、ラッピング車両の利用ユーザーや、東京・原宿の「9090」東京店周辺でのLUUP利用者に店舗での限定クーポンを配布する。

あわせて、アプリ上に店舗情報を表示し、コラボグッズを販売するECサイトへの案内も行なうことで、モビリティを活用した新たな形の広告体験を提案する。

アプリに店舗情報
クーポンも

今回のyutori×令和ロマンコラボは原宿地域の100台が対象だが、将来的には企業ブランドや自治体や地域との連携も想定。すでに複数のブランド等と話を進めているという。

特徴としては、ラッピング車両とアプリ、ポートのそれぞれを広告として活用できるほか、LUUPによる“動く”広告となる。また、台数やポート数の多さなどの“密度”から、一般的な交通広告より印象に残りやすく、新しい広告体験を作れるとする。

LUUPのポートとも連携するため、特に地域の〇〇周年で1年間はLUUPがジャックなど、「街全体が盛り上がる」施策を作りやすいという。

Luup代表取締役CEOの岡井大輝氏は、LUUPが単なる移動手段ではなく、「街全体の温かみを感じられるものにしたい」と説明。その中で『レア』要素として新しい車両を見つけてちょっと嬉しいもの、あるいはLUUPに乗ることで、イベントやライブを思い出せるなど、広告による新たな体験が提供可能になるとした。

目指すものの一例として、「ポケモンジェット」に触れ、「素晴らしいコラボレーションだと思っている。移動という点では同じでも、ポケモンジェットに乗りたい。乗ったという嬉しさがある。LUUPでもそうした体験を目指したい」とした。

Luup岡井大輝CEO

なお、コラボレーションのLUUPも料金は変わらず。ライド基本料が50円で、1分あたり20円。LUUPは、現時点で東京・大阪・京都・横浜・宇都宮など18都道府県、合計74市区町村に展開しているが、エリアごとに異なる施策を提供できるのも、広告事業の特徴としている。

9090の店舗とLUUP

岡井氏は、LUUPの事業スタート時から広告展開は意識していたという。ただし、広告を掲載した車両で交通違反が頻発した場合などは、広告主にとってマイナスの影響も危惧される。今回、広告事業を開始したのは、2025年に取り組んだ、安全対策や交通ルールの啓発などの対策、悪質なアカウントの停止などで一定の成果が確認できたためとしている。

なお、LUUPの安全ルール違反で指摘が多いのは電動キックボードで、電動アシスト自転車や電動シートボードへの違反指摘はあまり多くない。競合シェアリングサービスのLimeは、3月に電動キックボードを廃止し、座って乗れる「Limeラクモ」や電動アシスト自転車の「LimeBike」を軸に展開する。電動キックボードを展開するシェアリングサービスはほぼLUUPのみといえる状態になった。

岡井氏も、違反指摘が多いのは電動キックボードと認めた上で、「これだけの台数があり認知もされている。ただ、キックボードにこだわっているわけではない。現在の5万台で電動アシスト自転車と電動キックボードがほぼ半々。利用動向などを見ながら決めていくが、まさにその最中」と言及した。

なお、LimeとHELLO CYCLINGのOpenStreetやドコモ・バイクシェアの一部ではポート共通化の動きも出てきている。LUUPにおいては、「現状はまだポートが足りない段階という認識。将来的には共通化も必要と考えているが、まずはポートを増やしていくことを重視したい」と語った。

LUUPを季語に

今回のコラボレーションは、当初Luupとyutoriの間で、もう少し先の日程で調整していたが、令和ロマンの単独ライブが横浜「Kアリーナ」で5月16日に開催されるため、急遽令和ロマンを加えた形で前倒しして実現することとなったという。

LUUP岡井CEO、yutori片石社長、令和ロマンくるま氏

令和ロマンのくるま氏がLuup岡井氏とyutori片石貴展社長の共通の友人であることに加え、令和ロマンのライブで9090のコラボアイテムを展開していることから、この3者での取り組みとなったという。

令和ロマンのライブで9090のコラボアイテム展開からLUUPコラボに発展

当初はyutoriのオフィスに近い下北沢でのコラボなども想定していたが、3者にとって「意味」のあるコラボにできたと岡井氏。すでに、令和ロマンの公演チケットは完売しており、9090の先行オンラインストア販売も終了しているため、「意味がない?」(yutori片石社長)とのコメントも出たが、「PPVはまだ買えるので」とくるま氏。

くるま氏は、「Kアリーナには2万人がLUUPで来てほしい。見たい」と語ったが、コラボ車両は原宿の100台のみと岡井氏が指摘。LUUPが普及したことで、くるま氏は「もうすぐLUUPが季語になる」と語ったが、岡井氏は実際にLUUPの利用は、春から急拡大するため、5月はLUUPにとって「良い季節」と応じた。